【オーストラリア】羨ましすぎるスクールディスコ。それは大真面目な資金集めのイベント

6月24日金曜日の今日は、スクールディスコです。

子供たち、前の晩からそわそわ。
当日は起きるなり「今日はスクールディスコだー!」と跳ね回っています。

一年に一度のスクールディスコ。

PTAが地区のコミュニティーセンターを貸し切り、本当のディスコ(昭和?)のようにミラーボールを置き、デコレーション。ちゃんと踊りを担当するお姉さんも来てその場を盛り上げてくれます。ドミノピザが大量に配達されてきて、一人2枚ピザの配布もあります。子供にとってはサイコーに楽しいイベントです。

コスプレ好きのこの地。スクールディスコもお題があり、親はスクールディスコのポスターとお題を見たときから、ソワソワし始めます。ちなみに今年のお題は「Crazy Hats and Hair」。結局親が準備するのでソワソワなのです。

6歳娘は猫ちゃんになるーと大張り切り。じゃあ、髪の毛を二つに結い上げてお団子にしたら猫ちゃんぽいね。そこに耳をつければいいね、ということでヘアスタイル決定。彼女はヘアスタイルが決まれば服装にはこだわりません。

9歳娘はなんでもいいよーなおヒト。そんなところにお友達ママからペアルックの提案が!彼女たちはテーマ色を「青」と決めました。ヘアスプレーで髪を青く染め、ただの青いTシャツと青いヘアバンドをペアルック。大きい子のコスプレはお友達とペアルックが見栄えよく、安上がりです。年齢と共にペアルックコスプレ率は高くなります。

結局黒髪にはヘアスプレーをかけても青くならないという落ちがあったのですが、その分ばっちりメイクをしてお出掛け。私がメイクを初めてしたのは働き出してからだったような?と思いながらメイクする母(それはそれで遅いデビューでした)。お友達と一緒にヘアメイクしている自宅ですでに大盛り上がり。

送り出して1時間半後、ピックアップするときの、子供たちの高揚した顔、キラキラした目といったら!羨ましいの一言に尽きます。あー、うらやましい。

と、このスクールディスコは実は学校の資金集めの一環です。公立校も様々な手段で資金集めをします。その資金は校舎改修費用、楽器、体育道具、ipadなど様々な用具の購入費用などに充てられます。
ちなみに2019年は8万AUドル(約700万円弱)の収益をあげています。資金集めのイベントは例年ほぼ決まっており、学年ごとにPTAや資金集め委員が協力して実行します。

●幼稚園:Book Fair
子供が好きそうな本や文房具を仕入れて販売。仕入れ値と販売価格の差額が資金。販売価格は正直言って高いです。

●プレ幼稚園:野外映画会
夏の夜、学校の校庭で行われる映画会。バウンシーキャッスルが来たり、お菓子やらソーセージが販売されたり、これまた楽しい家族イベント。収益が資金に。

●1年生:ペアレントイブニング
保護者がバーで集まり、交流を深めるイベント。チケット制なのでその収益が資金に。コミュニティー構築にも一役。

●2年生:水泳大会の屋台
校内の水泳大会で出る手作り屋台。保護者から寄付された様々な食べ物(お菓子もあれば、春巻きや寿司、野菜スティック、フルーツなど実に様々な食べ物が並びます)を子供たちがおやつに購入。仕入れゼロなので割のいい資金集め。

●3年生・5年生合同:スクールディスコ
前述の通り。

●4年生:運動会の屋台
前述の水泳大会屋台と同じく、運動会の屋台。

●6年生:学校近くの公園を歩くチャリティー運動で出す屋台
(泳大会や運動会と同じ屋台。仕入れゼロで子供たちの食欲を満たす資金集めはパワフル!

そのほかに、夏は毎週木曜日にアイスデーがあります。スーパーで購入すると1本数セントのアイスを、1本1ドルで販売するのです。塵も積もれば山となれ。夏は長いので結構な資金になるはずです。

子供が喜ぶ。それを知ってるから保護者は労力やお金が少々かかっても頑張っちゃう。しかも収益が上がって楽しい!そんなイベントが多いと思います。
屋台イベントなどは、子供たちが食べ物に群がるすごい勢いに対して、適当な値付けでガンガン売りさばく。そのスピード感あるやり取りが、それはもう楽しいのです。完売した後など保護者同士で「あー、楽しかったね!」と頬が紅潮しているくらい。高揚感あるイベントなのです。

子供達が持ってくるお金は家によりまちまち。忘れちゃった子や、早く使い切ってしまってもっと欲しい子には頼まれるとシェアしたり、断ったりしているようです。

うちの娘がイベント前日まで休んでいた日には仲良しのお友達が忘れていたら大変だからと、わざわざ娘の分までお金を持ってきてくれていたことまでありました。以前は「まあ、大変。借りたなら返さなきゃ。」と考えていた私も、おおらかさに感謝して「ありがとう」で終わらせられるようになりました。もちろんお互いの信頼関係あっての話。

大事なお小遣いを持ってくる子もいるでしょう。うちの場合は普段お小遣いをあげていないので、一人5ドルくらいあげて残ったら自分のものにしていいことにしています。

それぞれが持ってきたお金をどのように使うかは自由。それぞれ独立した「個」であることが前提に成り立っているのではないでしょうか。親も子も、遊び心全開で楽しめる。遊び心全開だと盛り上がる。資金もより集まる。そんな資金集めはやりがいに満ちています。

この記事を書いたボーダレスライター に
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高野 優子

Yuko Takano

  • 居住国 : オーストラリア
  • 居住都市 : パース
  • 居住年数 : 8年
  • 子ども年齢 : 9歳、6歳
  • 教育環境 : 現地公立小学校

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