【オーストラリア】生き方を習う
ある日の夕飯時の会話です。
カボチャサラダを食べながら、
小1次女:「カボチャは嫌い。」
母:「カボチャはね、栄養が沢山あるんだよ。カロテンとかビタミンとか・・・」
長女・次女が競うように「知ってる!ビタミンCでしょ!ビタミンAもあるよ!ビタミンEもあるよ!」とやけに詳しい。
次女:「カボチャはプロテインあるの?」
母:「カボチャは炭水化物だね。炭水化物はご飯やお芋に入ってるよ。じゃ。プロテインは何から採れるでしょう?」
長女・次女、また競うように「お肉だよ!」「お魚にも!」「お魚のプロテインはとってもいいんだよ!」とまたまたやけに詳しい。
そこでようやく気付いた母:「もしかして学校で習うの?」
といまさらな質問をすると、学校のHealthという科目で食べ物について度々学ぶのだとか。その影響か、次女はリセスの時間(おやつの時間)にもリンゴやイチゴなどのフルーツやニンジン、パプリカなどの野菜を持っていきます。身体にいいとかたーく信じている様子。信じる力の尊さよ。
ちなみに、小4の長女が持っていくリセスはパンやスイーツ、スナック菓子です。影響を受ける、受けないは、すでに各自が持っているフィルターにかかっているのですね。
日本にはないこの科目「Health」に俄然興味が沸いた私は質問を重ねます。
母:「Healthは食べ物のことだけ教えてもらうの?」
次女「ううん。Bounce Backとか。」
母:「それなに?」
次女の言葉を借りると「例えばね、腕が痛くなるでしょ。痛いと悲しくなるでしょ。そんな時にね、なんかいいことないかなーってBounce Backするの」と背筋を伸ばして、元気よく上を向きました。
落ち込む状況にあっても、他に楽しいことや好きなことを考えて、気持ちを前向きに切り替える方法がBounce backのよう。それって生き方。いい生き方を習ってるなあ、と感心しました。
調べると確かに「Bounce Back Program」というプログラムが出てきます。日常でも困難な状況にあっても、ポジティブな面を探して、自分を保っていく力。勇気をもって立ち向かう力。ユーモアを持つこと。よい対人関係を築くこと。失敗を乗り越え、自ら設定したゴールに辿りつく力を養うといったことを目的にしているようです。
そこで。
長女:「今日は面白いゲームをしたんだよー!」
母:「なになに?」
長女:「Cooperative work together(協同作業)って言うの。」
母:「それなに?」
長女:「一人数枚ずつカードが配られてね。自分に割り当てられた色以外のカードには触っちゃいけないの。そのカードを並べていくのだけれど、自分のカード以外は触っちゃいけないから、チームで声を掛け合って、早く出来たチームが勝ち。私たちのチームが1番だったんだよ!」(その説明は英語も日本語も入り混じるため、ところどころ日本語に直して、言い直しをお願いします。)
母:「すごーい!」
長女:「実はCちゃんが手で触っちゃいけないけど、鉛筆ならいいんじゃないって鉛筆の先でカード動かしてたけどねー」
母:「えー、かしこいー。で、それもHealthで学ぶの?」
長女:「そう。」
Healthの授業、カバー範囲広し!
何やら楽しそうなうえに、大人目線で分析するならチームビルディング(クラスビルディング?)兼ねちゃってますね。一石二鳥。
この記事を書いたボーダレスライター に
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高野 優子
Yuko Takano
- 居住国 : オーストラリア
- 居住都市 : パース
- 居住年数 : 8年
- 子ども年齢 : 9歳、6歳
- 教育環境 : 現地公立小学校