【イングランド/ノッティンガム】通知表「レポートカード」に考えさせられる

イギリスからこんにちは、Ryokoです。

今回は日本の通知表にあたる、“Report Card(レポートカード)”を紹介します。

学年最初の秋学期 Autumn Termは9月に始まり、12月半ばで終わります。途中10月に2週間のHalf Term(休み)があったので実質13週間でしたが、息子にとってはやっと、やっと終わったイギリス最初の学期。この間10月と12月の2回、レポートカードが保護者あてに届けられました。

カバーレターには以下の内容が記載されており、生徒の学業成績について保護者が年間を通じて十分な情報を得られるようにコミュニケーションを行っているようで安心しました。

・今後、春学期末と夏学期末には詳細な記述のあるレポートカードが届くこと
・Parents’ Evening(保護者会)は、翌年2月に開催予定であること
・レポートカードは“Effort”(努力)と”Attainment”(達成度)に関する記載があること。達成度は、今学期中に生徒がクラスや家庭で行ったすべての学習によって決まること
・特定科目の進捗ついて何か心配なことがあれば、各教師に相談してほしいということ

次のページにはEffortとAttainmentの定義の説明があります。

Effort descriptors

E-Excellent

Participation in class, concentration and organisation are outstanding. Presentation or preparation of work is consistently of a very high standard. Homework, if applicable, is always punctual. (授業への参加、集中力、整理力が際立っている。プレゼンテーションや課題の準備は、常に非常に高い水準にある。宿題は、常に期日どおりである。)

G-Good

Participation in class, concentration and organisation are pleasing. Presentation or preparation of work is usually of a high standard. Homework, if applicable, is punctual. (授業への参加、集中力、整理力は満足のいくものである。プレゼンテーションや作品の準備は、通常、高い水準にある。宿題は、期日通りである。)

S-Satisfactory

Participation in class, concentration and organisation are of an acceptable level. Presentation or preparation of work is satisfactory. Homework, if applicable, is usually punctual. (授業への参加、集中力、整理力は問題ないレベルである。プレゼンテーションや作品の準備は満足のいくものである。宿題は、通常、期日通りである。)

CC-Causing Concern

There is a lack of active participation in class, as well as poor concentration and organisation generally. Work shows a lack of preparation and may be untidy and incomplete. Homework, if applicable, is often late. (授業への積極的な参加がなく、集中力や整理が全体的に悪い。課題は準備不足で、整理されておらず、不完全な場合がある。宿題はしばしば遅延する。)

Attainment descriptors

1 Exceeding the age-related expectations. (年齢に応じた期待値を超えている)

 Working at the expected age-related expectations. (年齢に応じた期待値である)

 Working towards the age-related expectations. (年齢に応じた期待値に向かっている)

 Working below the age-related expectations. (年齢に応じた期待値を下回っている)

レポートの結果と“organisational skill”

“Attainment”においては、短期間では授業内容についていくレベルに達するのがかなり難しいだろうなと想像していたEnglish(英語)、History(歴史)、Religious Study(宗教学)はやはりその通りでした。一方、Mathematics(数学)やScience(科学)は健闘していました。

“Effort”においては、ExcellentまたはGoodの評価でしたが、定義の説明や、教師からのコメントに出てくる言葉で気になったのは“organisation”や”organisational skills”です。

私が最近学んだ経営学の内部要因分析の1つ「VRIO分析」において、“Organization”という観点は自社の経営資源が適材適所ではまっているか、望む結果がでるように組み立てられているかを分析して戦略を探るものでした。生きる資源がチームになっているか。周辺のサポートも含め整っているかという問い。

学業において考えてみると、何かについて注意深く計画して、方法を考えて、整理して、調整する能力、構成力というような意味と捉えましたが、私が思う、科目に関わらずセカンダリースクールを通じて習得してほしいこと、大事にしてほしいものはこれだと!

与えられた教科書、指定される宿題という近視眼的な学習から、小さな範囲からでも計画を立て、思考錯誤して方法を考えながら課題に取り組むように声をかけていきたいと思わせてくれた学期末のレポートカードでした。

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秋吉 良子

Ryoko Akiyoshi

  • 居住国 : イングランド
  • 居住都市 : ノッティンガム
  • 居住年数 : 1年
  • 子ども年齢 : 12歳
  • 教育環境 : 現地私立中学校

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