【オランダ/ハーグ】誕生日パーティーの悲劇~長男VSガキ大将

恐らく子どもたち3人の中で精神的に一番きつい1年間を過ごした長男。
というのも、やんちゃなクラスのガキ大将の恰好の標的になってしまったからです。

休み時間に追いかけまわされることから始まり、サッカーではずっとキーパーばかりやらされたり、遊具から突き落とされたり、なかなか日本ではなかった手荒なコミュニケーションを経験した長男。
初めはやられるばかりでしたが、そのうち「No」がはっきり言えるようになり、多少の嫌がらせには心を無にすることを覚え、時には反撃し…とまさにレベル上げのための1年間でした。その分、成長も大きかったのは確かです。(瞑想ができるようになった息子~学校が始まり4か月・息子編

屋内プレイグラウンドで開かれたクラスメイトの誕生日パーティーのこと。
ピックアップの時間に会場に行くと、出口に立って随分不安そうな顔で私の迎えを待っていました。どう見ても楽しかったという感じではなかった様子。帰り道の自転車の籠の中で、ぼろぼろ涙を流しながらパーティーであったことを話してくれました。

まず、いつも仲良しの友だちがその日は来ていなかったとのこと。そのこともあってか、息子は閉鎖的な空間でいつものようにガキ大将とその取り巻きの標的となり、3対1で追い回されたあげく、遊具内のボールプールに突き落とされたようです。もちろん、やめてほしいということはずっと伝えたようですが、最終的にはガキ大将に嚙みついてやり返したとのこと。

どこにも逃げられず誰も助けてくれない状況でのやむを得ない反撃だったと思うので、私もそのことで息子を責めることはしませんでした。「暴力で反撃するのはよくない」という正論はこの時の息子には伝わらなかったと思います。親同士の話し合いになった場合にはしっかり息子を守りつつ謝ろうと覚悟はしましたが、結局特に連絡はありませんでした。

子どものことは基本的には子どもの間で解決してほしいと私は思っています。親や先生が介入しなければならない逼迫した状況の場合ももちろんあるとは思いますし、本人が大人に助けを求める選択をした場合には、全力で守ってあげたいと思います。
でも結局、根本的な解決は当人同士しかできないのかもしれないとも思います。息子もそのことを分かっているようで、先生にはあまり言いたがりませんでした。先生に言っても余計な時間ばかりかかって何も変わらない、と言います。

親としては、息子を辛い目に合わせてしまっているのに何もできずもどかしい気持ちでした。息子の様々な訴えにも、ついつい正論で返してしまうことが多く、息子としてはただただ聞いてほしかっただけなのに、受け止めてもらえなかったと感じることも多かったかもしれないと、今になって反省します。見守るって難しい。

「これは修行なのかなぁ。強くなるかなぁ。」と問い続けた息子の1年間。さぁ、この1年間のレベル上げの成果は?

まずは、「No」という力。
「I say “NO!”」と力強く言う姿を見かけるようになりました。

そして、嫌なことを言われてもスルーする防御力。
「嫌なこと言われても、俺は何も変わらない。それだけ。」
という返しをするようになりました。
ただし、私が息子に対してチクリと言った時にもそのように返してくることがあり、心に響きにくくなったのは困りものですが(笑)

また、友だちに対して少し俯瞰で考えられるようになりました。

「〇〇(ガキ大将)はいつも嫌なことしてくるけどさ、〇〇もどこかで同じような思いをしたのかもしれないね。でもさ、それと同じことしちゃダメだよねぇ。」
と言った時がありました。もちろんまだまだ幼く自分目線でしか考えられないことも多いですが、こうして時には視点を友だち目線にすることができるようになったのです。自分と違う価値観や理念を持っている人が何を考えるのか「想像する力」をエンパシーというそうですが、まさにコレ!

実は誕生日パーティーの悲劇には続きがあります。数日の後、学校帰りに得意げな様子の息子。聞けば、授業中に行われたゲーム(六角形のフィールドの上で駒を進めるゲーム)のトーナメント戦で優勝したのだそうです。例のガキ大将とも対戦して負かしたということ。

「〇〇は俺にゲームで負けて、悔しくて泣いてたんだよ。嬉しかったけど、ちょっぴりかわいそうに思った。だから優しくしてあげた。」

息子よ!間違いなく君の方がガキ大将より一枚も二枚も上手(うわて)だよ!しんどい思いをした分、強い心を手に入れたんだなぁと、息子の成長を嬉しく思いました。

そして、日本への帰国前最後の登校日。そのガキ大将から「You are the best friend. I will miss you.」と言われて驚く息子。嬉しそうに笑うのでした。

ドラマチックか!!!

さて、オランダでの1年間も三人三様。長女(11歳)と次女(5歳)については、またの機会に。

この記事を書いたボーダレスライター に
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Saya

Saya

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : ハーグ
  • 居住年数 : 1年
  • 子ども年齢 : 10歳、7歳、4歳
  • 教育環境 : インターナショナルスクール

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