【アメリカ / ノースカロライナ】異国で日本の文化や行事を教えることと、日本語力維持について
明けましておめでとうございます。
こちらノースカロライナ州も、日本から14時間遅れて新年を迎えました。
私たちにとっては、アメリカで迎える2度目の新年となりました。
そして早くも「お正月ムード」は終わり、1月4日から小学校や仕事が始まっています。
自粛中の年末年始は、基本的には自宅でゆっくりと過ごし、アパートの床が抜けそうになったら(息子たちによる激しい戦いごっこのせい)、近所のスケート場へ行ったり、ゴルフのショートコースを家族で回ったり(なんと11ドル!)、山の遊歩道を散歩したりして、密を避けて体を動かしていました。
冬休み前も小学校はオンライン授業なので、母親業務は特に変わりありませんが(笑)
アメリカらしいことといえば、クリスマスのために派手に電飾された一軒家ゾーンをドライブして楽しんだり、タイムズスクエアの年越しカウントダウンをテレビで眺めたり、年明けにスーパーへ買い物行くと、レジの店員さんが「良い一日を!」の代わりに「良い一年を!」と声をかけてくれたことぐらいでしょうか。
アメリカにいても、体や心は日本人のままなので、日本らしいお正月を過ごしたいと思い、簡単なお節料理やお雑煮を作りました。
残念ながらお餅はアジアンスーパーでも見当たらなかったのですが、もち米は見つけたので、ホームベーカリーでお餅作りに挑戦!
年越し蕎麦も食べて(食べてばっかり!笑)、体中が日本色(食)で満たされていました。
しかし、これは単に私が食べたかったからだけではなく、理由があります。
息子たちに日本の伝統や文化を教える良い機会になるからです。
外国にいて、日本の行事や季節感を感じることはほとんどありません。むしろ、親が積極的に生活に取り入れないと、子どもたちは日本のことを知らないまま成長してしまいます。
多種多様な人種の子どもたちが集まる現地校では、自国の文化を紹介する授業や行事も少なくありません。このように、日本人として自国の文化を知らないことは、子どものアイデンティティにも関わることなので、しっかりと教えたいと思っています。
ところがつい先日、5歳の次男に、“絵を見てその絵の名前を日本語で書く問題”をやらせてみたのですが、「鯉のぼり」の絵を見て、「こいのぼり」と書けませんでした。字が上手く書けないのはまだ良いとしても、「これ、何なん?」状態の息子を見て、これはマズイ…と思った私。渡米前に通っていた日本の幼稚園で、鯉のぼりの制作もしていたのに…!
また、知らない行事や文化があることに加え、日本語力維持と習得が難しいことも実感しています。
8歳の長男は、日本の算数の文章問題が少しひねった問題だと、問題の意味が理解出来なかったり、次男は猿を見ると「あ、さる!」ではなく、「あ、マンキー(モンキー)!」と言い、牛乳が飲みたい時は「ミルクほしいー」と言います。
…良いんです、良いんです!もちろん、咄嗟に出てくる単語が英語なのがダメだと言っているわけではありません。
ですが、土台となる日本語がしっかり出来た上で、第二言語の英語が育つと言われているので、日本語と英語が全く異なる言語であることを理解し、きちんと使い分けられるようになって欲しいのです。
息子たちを完璧なバイリンガルに育てたいわけではありませんが、近い将来日本へ完全帰国する我が家にとって、また、英語を学ぶためにも必要である日本語の習得は大事です。
日本語力の維持や習得は親の責任でもあるので、家では日本語を話し、毎晩寝る前には30分以上絵本の読み聞かせをし、日本の通信教育教材に取り組ませたりと、親子で努力を続けつつ、お正月、節分、こどもの日、七夕などの日本の伝統行事を、これからも出来るだけ体験させてあげたいと思っています。
この記事を書いたボーダレスライター に
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中村 友美
Yumi Nakamura
- 居住国:アメリカ合衆国
- 居住都市:ノースカロライナ州
- 居住年数:1年
- 子ども年齢:7歳、4歳
- 教育環境:現地公立小学校、デイ・ケア(保育園)