【ニュージーランド】1年間いつでも入学可能!超フレキシブルな入学システム

ニュージーランドの新学年のTerm1は、夏休み明けの1月最後、または2月初旬に始まります。一年間は4Term制で、Termは基本10週間ごと、間に2週間ずつのスクールホリデーが挟まっています。Term4が終わると夏休みで、期間は12月中旬から1月末までです。

小学校はYear0〜Year8まであります。Year7とYear8がない小学校もありますが、その場合はYear7.8だけのIntermediate School に通うことになります。

知らない学校とかに通っている友達と学校のことを話すときは、その学校Year6まで?8まであるの?という確認は必ずします。それによって、2校に通うのか、3校になるのか、また、小学校にYear8まであっても、そこを離れ他のIntermediate Schoolに通うこともできるので、3校の場合はどこのIntermediate Schoolに通うのか、どうしてその学校なのか、友達はどうなるのか、など、気になることが多すぎます。

その後はYear9〜Year13までのHigh School となります。
義務教育はYear2からYear11ですが、ほとんどの子供がYear1からYear13まで通います。

基本的にTerm1で一斉に学年が上がりますが、小学校入学だけはバラバラです。
なぜなら、ニュージーランドでは、5歳の誕生日から6歳の誕生日までのいつ、小学校へ入学してもいいからです。当然入学式もありません。

フレキシブルですよね…

5歳の誕生日から6歳の誕生日の間であれば、どの学期のいつ入学してもいいのです。その一年間であれば、本当にいつでもいいのです。そして入学の日は、家族の希望が優先されます。最終的に学校側と擦り合わせし、いつにしましょう、と決めることができます。
子供が学校へ通う準備ができていれば5歳の誕生日からでも通学できますし、まだだと思うのであれば、6歳の誕生日まで待つこともできます。
それでも、大体の子供が5歳の誕生日か、その近くで入学します。(ニュージーランド人は5歳で子供を学校へ行かせることにちょっと誇りを持っています)

また、ここからさらに複雑になるのですが、Term2の5月から6月辺りにカットオフがあり、それ以降に入学する場合は、Year1ではなくYear0からの入学になります。ここがすごいところなのですが、例えば4月生まれだと、日本でいう早生まれのようになります。5歳の誕生日でYear1に入れるのもいいですが、カットオフ以降まで待ってから入れると、一年下のYear0に入学になります。6歳の誕生日でYear1にいれるのもありなのです。

ママ友さんたちは、長く学校にいるほうが将来的にいいと聞くからなるべく長く学校にいられるようにしたい、と話す人が多く、わざと入学を遅らせてYear0から入れる人も多いです。

もし1月生まれであれば、Term1では5歳になっているので、Termの最初から入学してYear1に入ることもできますが、カットオフ以降まで待って、Year0に入れることもできるのです。そうすると、Year1に入ったときは年下になりますが、Year0に入ると年上になります。学年の中で年上である方が、勉強で有利になると考える親が多いので、一つ下の学年にわざわざ入れたりするのです。(カットオフの時期などの細かいところは学校によります)

こんな風に親が学年を下げたりできるのも、ニュージーランドのフレキシブルな教育の特徴です。上の学年にいるのがいい、すごい、できる、みたいな空気はありません。
息子のクラスメイトの親は、Year1で入れたけどもう一回Year1をやらせたい、ということで、Year1を2回やっている子もいます。

私の息子も、Term4になる前に担任の先生と3,4回は、来年はYear2にするか、Year3にするか、話し合いました。私は英語の基礎を固めたいと思ったので、来年はYear2に、と思いましたが、私の相方はできれば上に上がってほしいと思っているので、Year3を希望していました。Year3に入るには、特にライティングとリーディングを強化した方がいい、と言われています。

一方、先生は、今一緒に遊んでいる友達が多くいるクラスの方が、来年も安心して勉強できるのでは、と言ってくれており、学ぶ環境が最優先という判断です。今はまだクラス分けが決まっていませんが、来年はYear2+3のクラスもあるようなので(合同クラスは、その時々であったりなかったりします)、そのクラスになるかもしれません。
そして、私と相方の意見が少し食い違っているので、来年末にまた、Year3になるのか、Year4へ上がるのか考えましょう、と言ってくれています。

私はこの柔軟性や、個々の能力や適性を見ながら指導してくれるニュージーランド流の教育を気に入っています。

こんな風に学年をフレキシブルに選べるので、一学年の中の年齢差は自然と大きくなります。クラスの中に14歳と12歳が共存していたりします。子供のこの2年はとても大きく、体の成長も違ってきます。その点を私の相方は心配しています。一年遅らせることでクラスの中の最年長となり、体力的にも、身体的にも他のクラスメイトとかなり違ってきてしまうのではないか、と。

私も、今はよくてもHigh Schoolではその年齢差が顕著に出てくるのではないか、と憂慮していました。その点を、先日High Schoolを卒業した友人の息子さんに会う機会があったので聞いてみました。すると彼は、そのくらいの差は全く関係ない、と言っていました。普段そんな年齢差は意識しないし、あるとすれば、免許が早く取れるか、取れないか、ということくらいだ、とのことでしたので、少し安心しました。
基本的に、体の大きさも、見た目も、もともと違いの幅が大きいので、そういう意味では、そこまで問題ではないのかもしれません。

ニュージーランドでの教育は、いつでも子供が中心で、画一的ではなく、子供一人ひとりが気分よく学べる環境を整えることを第一としているところに、私はとても魅力を感じています。

次回も、小学校で起きたことなどについて、お伝えできたらと思っています。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

水野 宏美

Hiromi Mizuno

  • 居住国 : ニュージーランド
  • 居住都市 : クライストチャーチ
  • 居住年数 : 15年
  • 子ども年齢 : 6歳
  • 教育環境 : 現地公立小学校

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