【オランダ】日本語補習授業校とのダブルスクール

ロックダウンとお正月のダブルパンチで飲んで食べてばかりです、アムステルダムからこんにちは。
食べることが最大の楽しみと化している我が家…このままではまずい。
宣誓!もうポテチは買いません!!お酒は……買います!

さて、子どもの学校・教育にまつわる選択。
これは日本にいてもオランダにいてもどこにいても、一度は悩む親の大仕事だと思います。

これまでに、オランダ移住を検討されている方から「日本人学校には行かれていますか?」と聞かれることが何度かありましたので、今回は長女の通っている日本語補習校について書きたいと思います。

日本でいう小学一年生の長女は、平日5日はオランダの現地校に通い、土曜日に日本語補習授業校へ通っています。(日本語補習校はアムステルダム校の他に、ハーグ・ロッテルダム、ティルブルグ、マーストリヒトがあります。)

ちなみに、全日制(平日5日間)の日本人学校ももちろんあります。帰国時に日本の教育システムへ円滑に移行するためや、長くオランダにいる予定だけれどまずは母国語の形成を大切にすることで思考の軸を作っていきたいというご家庭もあったりと、学校選択には子どもの数だけ理由があるように思います。

我が家の場合は、オランダの学校教育に魅力を感じていたことはもちろんですが、今後長期的にオランダで生きていくために、家族皆がオランダの地域社会に参入していくことを前提として、現地校を主軸にしていくことを決めました。

それと同時に、日本語の維持・習得も継続していきたい、“日本式”も多少は体感してほしいな…そんな理由から土曜日の日本語補習校も検討しました。

オランダに来る直前、この考えをオランダ人の友人に話すと、
「複雑な環境に子どもを置くのはいいとは思えない、必要なのは安定した環境とリラックスすることだ、日本語は親が教えればいい」
といった意見もありました。

なるほど。確かにそれも一理ありますよね〜。
日本とオランダの学校文化は別物で、それを同時並行で往復させるのは負担があるかもしれません。さらに休みが日曜日しかなくなることや、車を持っていないために移動は電車、ドアツードアで片道1時間かかることなどを考慮すると、家族全体への負担は否めません。

しかし、アルファベット大小26文字ずつで全てを表現する英語やオランダ語と異なり、ひらがな50文字、カタカナ50文字、そして義務教育期間に習う漢字は2000字以上、音読み・訓読み・送り仮名・書き順・部首、何より造形も一つ一つ複雑で…それらをワタクシが根気よく娘にコツコツ教えられるかと言ったら…ちょいとアウトソーシングさせていただきたく…(汗)

また、日本の幼稚園での様子を見てきた限り、長女は社交好きなタイプで、特定のお友達と濃密にというよりは、たくさんお友達と広く様々なことをして遊ぶことを好んでいました。
そんな長女の性質を考えると、流暢な日本語でぺらぺ〜らたくさんのお友達と話し・遊び・学ぶ時間が週に1日でも確保できることは、自信や安心、そして自己解放につながるかな、、、そんな想いもありました。

それらを総合的に考え、良いバランスにならなくなったらそのときにまた再考すれば良し、とりあえず補習校にも通ってみよう!!との結論にいたりました。

新一年生の入学希望者に向けた保護者説明会と入学審査(簡単な日本語力チェック)は1月中にあったので、日本にいる間に説明会の申し込みや教科書の申請等を済ませ、昨年の1月オランダに越してきてすぐに入学審査を受け、入学の運びとなりました。 

とはいえ、コロナの影響によって4月から6月まではzoomでの授業が行われ、実際にお友達や先生と会えたのは7月に入ってからでした。運動会等の行事も中止、そして現在は再度のロックダウンでまたまたzoomでの授業が再開されています。(それにしてもzoomに一年生の顔がずらりと並んでいるとPC画面が一気に可愛くなります〜!)

新一年生と言えばの入学式も中止でした。
現地校は4歳の誕生日になったタイミングで各自登校をスタートさせるだけで入学式なぞありませぬゆえ、補習校の入学式用にと用意していたお洋服は着る機会なく…。もったいないので近所の桜の下で記念撮影だけを細々と決行したものです。

八重桜の下で記念撮影。靴が脱げた!の図

そんなこんなで昨年の1月にオランダに越してきて、ちょうど丸一年が経ちました。濃かった…!
ダブルスクールの選択を振り返ってみると、今のところ間違いではなかったかな?と感じています。
最初は、日曜日しか休みがないなんて〜とちょっとつらい気持ちもありましたが、人間は慣れるものですね。もはや週6日稼働の違和感がなくなってきました。

母的に嬉しいことは、週に一度作る日本式のお弁当を長女が楽しみにしてくれることです。
(普段オランダの学校に持参するのはパンとフルーツと水のみなので…笑)毎回ピッカピカにして帰ってきてくれます!
週に一度だと私も楽しんで作れますし、日本のお弁当っていいですよね。私も思い出がたくさんあります。

そして何より、学校で勉強してくると定着率が全く違う件。
特に漢字は、家で私と勉強したとて、集中力も途切れ途切れ。ふざけてみたり妹の邪魔が入ったり、しだいに私の顔も険しくなってネガティブな空気に満ち溢れ……結果、やったそばから忘れていって意味がないという典型的な親子あるあるに陥りがちです。

前回記事にも書きましたが、学ぶという行為の本性は「状況」にこそありそうです。オランダ人の友人の言う「日本語はお家で教えればいい」は、私の場合にはもっと大きな視野と意識改革が必要であることを痛感いたしました。。

しかし、週に1日、年間40日しか授業がないため、宿題管理、家庭学習はどうしても必要になってきます。
一年生の現在は国語と算数と生活の3教科しかないためそこまで逼迫してはいませんが、宿題がネックとなってダブルスクールの継続が難しくなっていくご家庭もあるそうです。

さらに帰国される方もいらっしゃるので、学年が上がるにつれてどんどんと生徒数が少なくなっていきます。1年生は現在3クラスありますが、高学年は1クラス、とくに男の子が少ないような。
できれば小学校卒業までは通ってくれたらいいなと思っていますがまだまだ長い道のり…我が家もどうなるかはわかりません。

電車通学もこなれてまいりました!

娘はお友達もできて、私も少しずつ保護者の方々との交流が出てきました。普段日本人が周囲にいない中、孤軍奮闘している孤独感や緊張感が何かしらつきまとうのですが、送迎に集まる保護者の皆さんの中に埋もれると、
「オランダにこんなに言葉の通じる日本人がいる〜!!」
どこかホッとすると同時に、これだけ多くの人たちがこの地で頑張っているんだから私も大丈夫だと自分を励ますことに成功しております笑。

日本語補習校にはプリクラスもあり、一年生の準備段階として、年長さんから登校することが可能です。次女は4月から年長さん。コロナの状況が読めず、スクーリングがどうなっていくかまだ未定ではありますが、プリクラスへの申込を検討する時期となりました。

長女とは性格が全く違い、一人でお人形ごっこを延々とやるタイプでキホン学校が好きではない。どうせ長女を送迎するなら次女にも通ってもらえたら助かる…というのが私の正直な気持ちですが、どうしたもんか。
今月中に答えを出さなくてはならないので、また次女と相談しつつ(誘導しつつ?)決めていこうと思っております!!

この記事を書いたボーダレスライター に
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有川 敦子

Atsuko Arikawa

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : アムステルダム
  • 居住年数 : 3年
  • 子ども年齢 : 6歳、4歳
  • 教育環境 : 現地公立小学校(ニューカマークラス、ダルトン・プラン)

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