【タイ】キーパーソンの見つけ方　-前編-

みなさん、サワディーカー！

みなさんは新しいコミュニティーに入るとき、どんな気持ちですか？

私はタイに何年も住んでいますが、新しいコミュニティーに入るときは緊張するし、心配も不安も感じます。最初の一歩を踏み出すことは簡単ではないですよね。

「引っ越しをしたとき、新しい環境に入ったとき、今までと異なるコミュニティーに入るとき、成功させるコツは良いキーパーソンを見つけること」と『サードカルチャーキッズ　多文化の間で生きる子どもたち』に書かれています。

では、良いキーパーソンとは、どんな人でしょうか。

それは「さまざまな質問に答えてくれ、新しいコミュニティー内のいろいろな事情を教えてくれる人、またコミュニティーに自分を紹介してくれる人である」そうです。

私の場合も、たくさんのキーパーソンにお世話になってきました。
そこで今回は、海外でのキーパーソンの見つけ方について、前編と後編の２回に分けてお伝えします。

在住歴が長い人がキーパーソン、というわけでもない

タイに来たばかりで知り合いが一人もいなかった頃に出会った方、妊娠・出産時に出会った方々、子どもの幼稚園に入った頃に出会った方々、そして同じコンドミニアムで出会った方々など、それぞれのライフステージにお世話になったキーパーソンがいて、今では大切な10年来の友達ばかりです。

面白いと思うのは、必ずしも在タイ歴が長い人がキーパーソンになるというわけではないことです。引っ越してきたばかりの人が、私にとってのキーパーソンとなったケースもありました。

我が子たちで考えた時は、幼児期にはキーパーソンという人はおらず、どちらかというと生まれた時から一緒に過ごしてきた幼馴染、という存在かと思います。

コロナ禍で関係を築く難しさ

ところが、母子共に試練だったなと感じた経験があります。

インターナショナルスクール進学後、入学して3日でコロナ渦の影響により学校がオンライン化したことで、息子は友達を作る間なく学校に通えなくなってしまいました。学期の途中から入ったこともあり、友達と言える人はゼロ。さらに息子の学校はローカルの子が多いので小さい頃から同じ学校に通っている子が多く、家族ぐるみで結束が強い環境でした。

私もオンラインで困ったことがあっても相談できる人ができないまま、時折別のクラスの日本人ママに教えてもらったり、日本人の先生に聞いたりしながら、コロナ禍の2年ほどを過ごしました。

その後、少しずつ学校に通えるようになったものの、息子は英語の上達もゆっくりだったため、なかなか日本人以外のお友達を作ることが難しかった様子です。

クラスには日本人が一人だったので授業中はどうにか頑張っていたようですが、全校で日本人が多い学校ということもあり休み時間になるとどうしても日本人同士で固まって過ごしているようでした。それでももちろん楽しく過ごしていたので良かったのですが、せっかくインターに入ったのであれば、いろんな子と友達になって欲しい親心は否定できません。

タイ人ママとの嬉しい交流

転機が訪れたのは、前回の記事でも書いた、水泳のチームに入ってからです。

同じクラスのタイ人ママが情報を英語にして助けてくれたり、 子ども同士が仲良くするようになったりして、私も学校のことを聞けるようになり少し心強さを感じ始めました。水泳のトレーニングは学校が休みの時にもあるので、顔を合わせる機会も増え、ある日勇気を出して一緒にキャンプ*に参加しないか誘ってみました。そして子どもたちがキャンプに行っている間、お茶しないかと誘ってみました。

初めてする、学校のタイ人ママとのお茶は実に実りのある時間でした。学校のこと、子どもたちのこと、ママ自身のこと、家族のことなどを話してさまざまなことを知ることができました。

そしてそこで、「日本人は日本人同士で固まっているから、日本人のあなたからキャンプに誘われてとてもびっくりした」と聞きました。タイ人ママたちは、 日本人は日本人同士のコミュニティーで遊んだり情報共有したりしていると思っていたので、一緒に遊ぶイメージがなかったようです。

実際、タイ人コミュニティーは文化的に結束が強く、その中に入るのはとても難しいと感じるのですが、私は「いろんなママたちと友達になりたいし、子どもも日本人だけではなくいろんな子と仲良くなって欲しいと思っている」という話をすることができました。

※ここで言うキャンプとは、子ども向けの通いのデイキャンプのこと。アクティビティ、ランチ、スナックなどがつき、午前中だけ、または午後までのプログラムなどがある。

後編へつづく

後編は、〜キーパーソンを見つけるための具体的な行動の仕方について〜

この記事を書いたボーダレスライター に
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