【オランダ/ハーグ】瞑想ができるようになった息子~学校が始まり4か月・長男編

ハーグからGoededag(フッデダッハ・こんにちは)!

早いものでもうクリスマス。オランダに来て5か月がたちました。
ビルやショーウィンドウ、広場、各家庭に、クリスマスツリーハントができるくらいたくさんのツリーが輝いています。
みんながクリスマスを待ちわびている感じが街にあふれています。

今回は学校が始まってから4か月間の、長男の様子をお話ししたいと思います。

私の長男(小1)は、小学校で1学期を過ごし、学校教育自体に慣れていない状態で9月からインターナショナルスクールに通い始めました。「連れてこられた」感の強い長男は、子どもたち3人の中では一番苦戦しているように見えます。「オランダ嫌い」「日本に帰りたい」「毎日地獄!」とよくもらしていました。というより、身体全体で叫んでいるという方が正しいかもしれません(笑)とはいえ、なんだかんだ一日も休まずここまで毎日学校に行ってくれているのでGood job!です。

オランダの学校教育は日本よりも早く始まる印象です。日本では小1の息子も、オランダではID3という3年生のような学年に振り分けられました。我が家の場合は、英語力、学力から考えてID3は厳しいのではないかと学校に相談をしてID2に学年を下げてもらいました。日本ではほとんどないことだと思うので、ここは大きな違いです!

<学年について> ※10月1日生から学年が変わります
IDR:4歳(年少~年中) ※年少次女(4歳・5月生)はココ。
ID1:5歳(年中~年長)
ID2:6歳(年長~小1) ※小1長男(7歳・7月生)はココ。本来はID3。
ID3:7歳(小1~2)
ID4:8歳(小2~3)
ID5:9歳(小3~4) ※小4長女(10歳・5月生)はココ。本来はID6。
ID6:10歳(小4~5)

学習内容も、日本より進みが早く感じます。例えば、算数では掛け算(2の段、5の段)、2桁の足し算・引き算(繰り上がり、繰り下がりあり)を取り扱っています。あくまでもこの4か月の印象ですが、日本では「思考力を問う問題」という区分がされていそうな、虫食い問題やパズル、考えさせるような問題をメインに取り扱っていて、考え方を身に付けることに重点を置いているように感じます。教科書もないので、親の私たちは毎週担任から送られてくるメールや週1回の宿題から学習内容を把握します。

宿題は、毎日の音読がメインです。また、週に1回アプリを通して配信される算数やフォニックス(phonics・アルファベットとその発音を学ぶ学習法)に関する問題に取り組みます。テストらしきものが今のところないので、一緒に宿題に取り組むことによって習熟度を探っているような感じです。

さて、息子の様子はというと……もともとおしゃべりで、思いついたことや気持ちを全部ストレートに表現するタイプの子どもらしい子どもなので、言語の壁によってその表現ができないことは相当ストレスになっているようです。また、自分だけ分からない、できないという状況はしんどいことでしょう。さらに、休み時間には、エネルギッシュで時に少し乱暴な男の子たちとの関わりに戸惑い、でも自分で”No”と言えず、先生にもうまく伝えられず、かなりしんどかったようです。幸い日本人で英語が分かるお友だちがクラスにいるのでいつも助けてもらっているのですが、その子に頼らないと何もできない自分も嫌なのかもしれません。机に突っ伏して無気力状態になったり、ふらふら立ち歩いてみたりというような逃避行動が見られた時期もありました。

「今日は最悪の日だった!」「どうせ僕は何もできないから。」「毎日地獄だ!」と絶望の表情で訴える息子。表現がストレートで分かりやすいだけに、早くなんとかしなくてはと動くことができたのはよかったと思います。

まず、先生と息子の状況について密に連絡を取り合うようにしました。夫はともかく、私の英語力が足りず面談だと難しいので、メールの力を借りました。しかしメールでも、業務連絡と違って子どものことを伝えるのはニュアンスが難しい!日本語ってぼやかした表現を使って相手に汲み取ってもらうように逃げることができる言語なんだなぁと感じました。そして、完全に日本語脳な私は、英語的にはっきりと何をしてほしいのか伝える文章を書くのがとても難しく感じました。

また、息子が言語に頼らず自分を表現できるものを探しました。これがよかった!音楽に合わせて身体を動かしたり楽器と親しんだりするリトミック教室のようなところで、うちの息子にはとても合っていました。先生には、「excellent!」と褒められ、少し自信を取り戻したようです。このお教室がきっかけで同じクラスの子とお友だちになり、だんだんと言葉の壁を越えた友だちとの遊び方を見つけていくことができました。

最近は、休み時間にサッカーをして遊んでいるようです。初めのころは、一人でいることが多かったり、サッカーに参加できても「得点を入れたら相手チームから蹴られた!」とか弱音を吐いていたのですが、最近は苦しみを共有する友だちができたようで、「〇〇君と助け合ってるんだよ!」と教えてくれました。ポジティブな発言と笑顔が増えてきたのでほっとしています。

さらに、「僕は瞑想ができるようになった」とも。思わず私が、「どういうこと?瞑想って何を考えてるの?」と聞くと、「瞑想だから何も考えてないよ。」と。確かに(笑)

少し解説が必要ですね。ロールプレイングゲームのドラゴンクエストでは、瞑想を覚えるとHP(体力)を回復させることができるのです。そんなこんなで、オランダで瞑想ができるようになった息子。おそらく心が擦り減ったら、瞑想してHPを回復しているのでしょう。日々心を鍛えレベルアップです。

というような様子ですので、学年を下げてもらったのは改めてよかったと感じています。

インターナショナルスクールにお子さんを通わせている先輩の方から、「クリスマスまでは大変だと思うけれど、子どもは慣れていくから大丈夫。」というお話を聞いていましたが、息子の場合その通りでした。

親としては息子の一挙手一投足に心配してしまうのですが、小学生の男の子ってそんなものなのかなぁと、本人が助けを求めるまでは少し見守る姿勢でいようと思っています。面白いことに、今のところ子ども3人の中で一番英語が馴染んできているのは、苦戦している長男です。語彙やフレーズはまだまだですが、感嘆符(!)の付きそうな不意の発言が自然に英語で出てくることがありますし、発音もリズム感も一番馴染んでいるように思います。

長女(小4)と次女(年少)は、これまた息子とは随分違う様子です。その話は別の機会に。

ではTot ziens(トッツィンツ・さようなら)!

この記事を書いたボーダレスライター に
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Saya

Saya

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : ハーグ
  • 居住年数 : 1年
  • 子ども年齢 : 10歳、7歳、4歳
  • 教育環境 : インターナショナルスクール

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