【アメリカ】新型コロナの影響でホームスクールに

6月になり、新型コロナウィルスの新規感染者数が一日1000人以上の単位で増え続けているアメリカ・ノースカロライナ州。
大都市ニューヨークでは、この新規感染者数は減少傾向にあるようですが、これまでどちらかというと抑えられてきた我が州は、逆にその勢いが増してきています。

さらに、新型コロナの感染問題に加えて、最近アメリカ国内で人種問題に関する事件も起こり、各地で暴動やデモが多発していることも事実です。
幸い、私の住んでいる地域は田舎であることもあり、ダウンタウンへ行かない限り、身の危険を感じることはありませんが、それでもまだまだ外出は控えている状況です。

さて、今回は、新型コロナの影響で休校になった長男の小学校(現地校)のホームスクールの内容について、少し詳しく書かせていただこうと思います。

息子の小学校では、2020年3月16日から二週間、実質Spring Break(春休み)になり、そしてその後、3月30日からホームスクールが始まりました。
突然の休校の知らせに、親子とも大変ショックを受けたこと、担任の先生からメールで送られてきたホームスクールの課題を見て、私がきちんと教えられるかどうかの不安が頭をよぎったこと、今でも思い出します。

まず、ホームスクール第一週目(3月30日から4月3日)の課題は、Extended Learning Packetsと題された様々な教科の課題一覧表の中から、一日に3つの課題を選択し、それぞれ30分の時間をかけてじっくりと取り組むことでした。

中には、インターネットに接続して、数ある本の中から好きな一冊を選び、Readingの勉強ができるアプリや、ゲーム感覚で学べるMathのアプリの利用も含まれています。
それはそれは本当によくできた素晴らしいアプリで、親も感心するほど。息子もつい夢中になってやっています。
このアプリで学習をするときは、私のiPadを貸していますが、やはり気になるのが画面を注視しすぎること。なので、私が隣にいてあげられるときは、“紙”の課題を中心に選び、一緒に取り組みました。

では、アメリカらしい課題だなと私が感心したものを、いくつかご紹介しますね。

まずは、Writingの課題です。
“Think about the procedures you follow to complete a task. For example, making a sandwich, cleaning your room. Identify a task you do, and write the steps to complete it. Draw and write the steps to your task. Be sure to include the words first, next and finally.”
自分で体験したり制作したりしたことを、“First”、“Next”、“Finally”の接続詞を用いて英作文しましょうというものですが、まずこの英作文を書く前に、何をするかを自分で決め、そしてそれを成し遂げないといけません。
自分で決めて、自分で実行し、そして完結させる。これを1年生という学年でもさせるということに、アメリカの教育の本質的な部分が隠されているように思いました。

次に、Mathの課題です。
“Think about what you are learning in math. Write a story problem to show what you are practicing. Solve the problem and include in your solution a visual model and an equation to represent your story. Adding or subtracting to 20.”
これは、20までの数字の足し算引き算をする問題なのですが、単に計算をして答えを導くのではなく、文章問題を自分で作ります。
もちろん、日本の計算ドリルのような問題も取り組みますが、このように記述式の問題の方が普段から圧倒的に多いのが、日本と違うところだなと思いました。

最後に、Scienceの課題です。
“Think about changes that happen in a cycle. Examples of things that happen in cycles: water cycle, human life, animal life, moon changes, plant cycle or insect life. Create art or draw pictures to illustrate the cycle of the topic you selected. Write about the cycle.”
地球上のLife Cycleについて絵を描き、その説明も書きましょうというもの。
何をテーマにするかも自分で決めましょう…。課題があまりに自由すぎて、これも、アメリカっぽいなと思いました。

Scienceの課題に対して息子が描いたもの

日本の学習は、どちらかというと、先生が細かく課題の指示を出したり、答えが一つしかないような問題に多く取り組ませているような印象がありますが、アメリカは記述式の課題が本当に多く、生徒によって色々な答えが出るような問題が多いです。
特に、このホームスクール第一週目は、先生たちも大急ぎで課題を準備してくださったせいもあってか、自由で記述式の課題が多くありました。

このあと、週を重ねる毎に、課題は複雑に、そして量も…(笑)

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