【アメリカ】初めてのスクールバス
“教育”に関することで、私がアメリカへ来て間もないころに驚いたことはたくさんあるのですが、今日はとりわけ、登下校のことについてお話したいと思います。
まず、当時6歳だった長男(日本の学年だとちょうど小学校1年生になったところでした)は、公立小学校(現地校)のKindergartenの学年の途中から入学しました。
ご存知の通り、アメリカは9月(厳密にいうと8月末)からが新学年になるので、4月頭は年度途中。渡米後まだ時差ボケもある中、このあたりの公立学校を統括している行政機関に直接出向いて登録をし(なぜ公立小学校を選んだのか、どのようにして次男のプリスクールを決めたのかは、別の記事に書かせていただきますね。)、土日が明けた3日後にはもうスクールバスに乗っての登校が始まりました。
その時の様子がこちら。
スクールバスが、乗り場であるロータリーに入ってきた瞬間、
「わぁー!!おっきいー!!」
と言いながら、緊張と期待が入り混じった何とも言えない表情でバスに乗り込む長男の姿が、今でも鮮明に思い出されます。
住んでいる地域によっても違いますが、うちの場合は朝7時前にアパート内のロータリーにバスが来ます。低学年の生徒は、たとえ家が目の前にあったとしても、基本的には親が同行、そしてバスが出発するまで親も待たなければなりません。また、帰りも、バス停に親が迎えに来ていなければ、子どもを降車させてくれません。
ルールで、数分間は待っていてくれるようですが、それでも親が迎えに来ない場合は、残念ながらまたバスに乗るよう運転手さんに促され、泣く泣くまた小学校へ連れ戻されます。
また、スクールバスの車内は座る席が決まっており、学年ごとに大体分かれています。日本のように、高学年の生徒が低学年の生徒を助けたり引率したりする様子はほぼ見られません。日本に比べると、縦のつながりは少ない印象です。
もちろん、スクールバス以外にも、徒歩や自家用車で登校する生徒もいますが、いずれの場合も必ず親が一緒で、学校の教員や職員に直接子どもを引き渡すまでが、親の責務です。
授業が終わったら、各クラスのアシスタンスティーチャー(副担任)がスクールバスで帰宅する生徒全員を一列に並ばせ、バスのロータリーへ連れて行き、行先ごとに違うバスがずらりと並んでいるところを全員で順番に回って、自分のバスのところに来たら乗り込む、という流れだそうです。(たとえ校内でも、子ども一人で歩くことは許されていません。)
このように、登下校時においてもそうですが、アメリカは、たとえ小学生であっても、子どもが一人で外を歩いてはいけない、子どもだけで留守番をさせてはいけないということを徹底しています。
ちょっとそこのスーパーへ買い物!という時も、必ず連れていかなければいけません。一人で勝手に行動しないように親から厳しく指導されているため、スーパーのお菓子コーナーやトイレなどで一人になっている子どもは見たことがありません。
もちろんこれは、犯罪や危険の多いこの国で、子どもたちの安全を守るためなのですが、日本ではもう一人で登校したり、公園やお友達の家へ遊びに行ったりもできる年齢なので、私にとって驚きでした。
もし、子どもが一人で外を歩いたり家で留守番したりしていることをご近所さんなどに通報されたら・・・警察官が来るそうです(笑)
とにかく、どこへ行くにも子どもと一緒…。
でもこれは、子育てという大きな仕事の中でも、とても意味のあることだと私は思うのです。人間として大分しっかりしてきたものの、まだまだ思考が浅かったり、危険察知能力も未熟であったりする6歳、7歳ごろは、親としてもまだまだ手と目をかけてやりたい時期で、アメリカ人の人間形成にとても重要な役割を果たしているのではないかな…。
繊細な性格の長男なので、初めての登校はどうなることやらと親として心配していたのですが、同じクラスにたまたま日本人のクラスメイトがいて色々と助けてもらったこともあり、帰りのバスから降りて来てすぐ「楽しかった~!」と笑顔で帰ってきました。
英語は渡米前に少し習っていたもののほぼ初心者状態でしたが、出だしは好調でした。
しかし、いいスタートを切ったものの、スクールバス内ではトラブルが多々発生!
どんなトラブルに巻き込まれたのかは、次の記事でお伝えしようと思います。