【オランダ】学童かベビーシッターか

比較的柔軟な働き方が世界的に注目されているオランダですが、もちろん放課後に学童に参加している生徒はある一定数います。
しかし、私の勝手な感覚的には娘の小学校では保護者(祖父母やベビーシッターも含む)の70%くらいは15時のお迎えにきている感じがします。

ただ、よく見てみるとそれはパパママといった保護者だけではない様子。
低学年に関してはおじいちゃんおばあちゃんのお迎えも多く、ベビーシッターが迎えに来ているケースも少なくなさそうです。

15時になると保護者は門の前で子どもたちを待つのがオランダ流のお迎えなのですが、低学年の場合は中庭などに担任と出てきていることが多いようです。そして、時間になって門が開けられると、低学年の保護者たちは門の中に入り、中庭などで待っている子どもと落ち合います。

お迎えの時間前になると、どこからともなく生徒たちが手を繋いだりしながら担任に連れられてやって来るのですが、この様子がとても可愛いです。

娘の小学校では保護者のお迎えと同時に、学童員にあたる人が名簿を持ちながら、保護者を待っている子どもたちの中から、学童に参加する子たちをピックアップして連れていきます。
(娘の小学校では校内に学童があります)

放課後、ママと学校のベンチに座って少し話をしていたり、
放課後、近くの公園で遊んだ帰りにトイレを拝借しに小学校へ寄ったり(おい)、
保護者面談で放課後の小学校を訪れたり、
クラフトクラスのお迎えで訪れたり…
というので、何度か放課後の小学校に足を踏み入れている私ですが、何度か学童に参加している子どもたちの様子を目にしてきました。

が、娘の小学校の場合はあまり学童が充実していなさそうだなぁ。と思います。
本当に”時間潰し”という感じで、ただ校庭に放たれているだけ。という感じ…
「竹馬に乗ろう!」とか、
「将棋をしよう!」とか、
日本の学童のような感じは全くなく、ただ遊んでいるだけ。

また、学童員も言い方は悪いですが”その辺のおばちゃん”という感じで、専門性もなさそうだし、どちらかというと年配の方のアルバイトのような。
学童員が何かを企画している様子は全く見えません。本当に監視しているだけ。

他の小学校の人たちや、学童を利用している友人の話を聞くと、とても楽しそうなところもあるので、これはうちの娘の学校に限ったことなのかもしれません。

しかし、実はこの“全く充実していない学童”でも料金は結構高いのです…
シングルマザーなどの場合はかなり補助を受けられるそうなのですが。
だから…なのか、娘の小学校の多くの保護者はお迎えに来るのかもしれません。

学童の費用が高い、面白くない…やめておこう

何とか15時のお迎えに行かなければいけない

仕事をセーブしないといけない

企業がそういった状況を理解している

働き方がフレキシブルになる

こういった構図もあり得るのかもな~。と思うのでした。
ここで日本とオランダが異なるのは”企業がそういった状況を理解している“というところですが、オランダでは子どもが小学校に入学すると仕事をセーブする保護者が増えるそうです。

これは学童料金が高い、ということにも関連しているような…
“学童が充実していない”ということは子どもが「学童面白くないねんな~」と言うことにもなり得ます。
すると、保護者も「面白くないのにこんな高い料金払うくらいなら…」となり、ベビーシッターを雇う。ということにもなり得ると思います。

そうすることで、ベビーシッターの需要が高まる…
日本では高校生がベビーシッターのアルバイトをするなんていうのはあまり聞かないかもしれませんが、こちらでシッターアプリを使っていると、
「16歳からずっとベビーシッターをしています」というようなプロフィールを載せている高校生や大学生、社会人も少なくありません。

それこそ日本では「他人を家に入れて子どもをみてもらうなんて」と抵抗がありそうですが、周囲に聞くとトラブルも少なく、多くの人が頻繁に利用しているようです。

うちもそろそろベビーシッターの世界に足を踏み入れるところまできているかな…と最近は思うようになり、娘がオランダ語を吸収する時間をより長く…という意味でもシッター探しをしているのでした。

とにかく、学童の利用料金が高いことが、保護者が働き方をセーブすることに多少なりとも影響している気がします。

ベビーシッターの利用料金もそんなに安くないところを見ると、やっぱりオランダの保護者は「家で面倒を見てもらう」ということに価値を置いているのかなぁ。と、思いを巡らせるのでした。

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