【オランダ】初めての保護者面談

先日、初めての保護者面談がありました。
娘が通う小学校では、入学が決定すると面談をするそうなのですが、うちは移住してきたタイミングが悪く、手続き等を行っている間に夏休みに入ってしまい、面談が行われませんでした。

そして9月の最初に入学をして、2週間が過ぎた頃、担任が個別に保護者面談を設定してくれました。ただ、その日程の日付と曜日がずれていたため、行き違いになってしまいしばらくの間実現せず。笑
…これがオランダらしいというかなんというか。笑

そしてついに、入学から約一ヶ月過ぎた頃、公式な”保護者面談”が学校によって設定されたため、行ってきました。

面談の日の設定は、学校のアプリからお知らせがきて、Googleカレンダーのようなもので自分の面談希望日に名前を入れる…ただそれだけでした。
若干早い者勝ち的なところがあったので、すぐに入力!!!
希望の日時で面談日が設定されることとなったのでした。

…ということで、担任と面と向かって話すのはこれが初めてです。
夕方だったので、娘を迎えに行って一度帰宅してからまた学校へ出向きました。
娘も連れての面談だったのですが、娘にはあらかじめ先生とのお話中は静かに待っていてね。とお願いしておきました。

娘の担任の先生は経験のある先生で、叱るときはビシっと叱る人です。
娘にとっては少し恐い先生なのか、面談中はしっかり静かにしてくれました。笑
(とは言っても、娘はこの先生が好きだから学校が好きだ!と言っています…何か羨ましいなぁ、そういうメリハリが愛される先生。←)

さて、面談の一言目は、
「なんでオランダにきたの?」でした。笑
ただ、保護者面談はたった10分!!!!
そんな時間で語れるはずがない、私の葛藤と移住までの道のり!!!!笑
とりあえず、今の家庭の状況と、これまでの経緯(とても簡単に)、
それから娘の学校での様子を聞くことに徹しました。

担任もここ数年前までずっとアメリカに住んでいたようで。
大統領が交代となり、情勢があまりよろしくないから…と帰国して働くことにしたそうです。
「これまでアメリカではみんな思っていること、心の中で感じていることを声を出さないようにしてきたけれど、大統領が交代して「声をあげても良いんだ」という雰囲気になって。それが少し怖くなって帰国することにしたの」とのこと。
「ただ、世界的にそういう流れはあると思っていて。オランダも例外ではないと感じているわ。多くの人が声を上げ始めている。少しずつ注意を払わないとね」

…そうです。移民として住まわせてもらっている以上、敬意を払うのは当然です。
しかし、悲しいかな、そういった敬意を払わない人たちのことを疎ましく思うオランダ人の気持ちもわかります。そして、そういったオランダ人のことを疎ましく思う移民…そういったサイクルに入ってしまうと、負のスパイラルというか…

情勢が悪くなり、移民としての生活が危ぶまれるようになれば、私たちもこの国を出ていかなければいけない日がくるかもしれません。
移住というのはそういった危惧も含めてである…ということを実感しました。

さて、話はずれましたが…
面談では、9月から今日までの”発達シート”のような紙をもらいました。
これから3ヶ月毎にこういった発達シートが渡されるそうです。
(結構手厚い。今だけか?←)

全てオランダ語で書かれているのですが、身体的なことから言語的なことまで、
「今何が出来ていて、何が出来ていないか」ということが、項目ごとに
“Ja(はい)”と”Nee(いいえ)”に分けて書かれていました。

項目はとても細かいのですが、”fine motor skill”という”手先の器用さ”についての項目について言えば「5cmくらいの大きさの粘土玉を作ることができる」という感じです。
それに対して”Ja(はい)”と”Nee(いいえ)”という評価が書かれています。
項目は本当に細かいのですが、担任はフリーの時間を使って一人ひとり呼んで、
「これをやってみて」という風に色々観察している。と言っていました。
(本当にやってくれているのかは不明。←)

4歳の娘ですが、実はまだファスナーが自分で上げられません。イライラするのです。笑
「これからどんどん生徒が多くなると、一人ひとりのファスナーを見てあげられなくなるから…これは練習した方が良いですね、お母さんよろしく」

「…はい、わかりました。」
でも、これくらいハッキリ言ってくれた方がわかりやすくて良いです。
練習させます…!!!

さて、娘の場合、そういった身体的な項目についてほぼほぼクリアしているのですが、やはりオランダ語がわからないということもあって、言語面の部分では”Nee(いいえ)”が続きました。

ただ、娘の言語に関しては「言語のピックアップが早い方だと思う」と言ってもらい、彼女の性格上、言葉の壁があっても得意の英語でせめていくようで。(それはそれで良いのか?)
クラスでの様子に問題はない。という風に言ってもらえて、胸を撫で下ろしました…

ただ、やはり家庭ではオランダ語がない。ということで、放課後娘とオランダ語で話をしてくれる人をつけたりして言語的補強をした方が、娘のオランダ語の発達にはプラスがありそうです。
これらの悩みは日本に住んでいればないような、めんどくさいことかもしれません。しかし、言語の不自由さは心の発達にも影響します。これから具体的に進めていかないとなぁ。と思いました。

担任曰く、
「外へ遊びに行く時などに”服に赤い色がある人はコートを取りにいって”というような細かい指示で順序を指定したり、”緑のテーブルに座っている人は本を取りに来て”というような指示をした時、○○(娘)は、細かいことがわからないから失敗をすることは多いけれど、本人はミスをしながら一生懸命聞き取ろうとしたり、状況を把握しようとしています。学校ではたくさん笑って友だちと関わりに行って楽しそうよ!彼女はとにかく頑張っているから!」

と言われ、胸が熱くなりました。
しかも、それを横に座り熱心に理解しようとしている弊娘。笑
「先生、私のことどんな風に言うのかな~」という感じでしょうか。

本人は毎日楽しいと言いながら学校に通っていますが、きっと戸惑うことも多いし、友だちと同じようにできないフラストレーションもあるだろうし。
それでも毎日、ニコニコと登校する娘の姿にこっちが救われています。

帰り道、
「先生、私のこと偉いねって言ってくれてた~!」
と、嬉しそうに笑う笑顔を見て思いっきり抱きしめたのでした。

and more...