【オランダ/ハーグ】英語で私と話すことを楽しみだした娘

こんにちは!こちらでは日没がどんどん遅くなってきています。22時くらいでも空は明るく、何だか毎日得をしたような気分になりますが、調子に乗って夜ふかししすぎると決まって体調を崩すので太陽の光に惑わされず、しっかり眠ることを心がけなければと思う次第です…

さて、今日は最近娘が私と英語を話そうとする時のことを書きたいと思います。

1歳4ヶ月から4歳までインターの保育園へ

娘は日本で生まれ、1歳4ヶ月まで私が育休を取得し、自宅で育児をしていました。夫婦で話し合った結果、義則は当初3歳になるまで育休をとってほしいと言っていたのですが、私は自分のキャリアを積みたいという思いもあって、その願いは叶えられないと伝え、1歳4ヶ月で復帰することにしました。

ということで、娘は1歳4ヶ月から認定子ども園にも入るインターの保育園に入園し、最終的には4歳になる直前まで通っていました。

英語保育+日本語の授業

その園の方針は、基本的に朝から夕方まで英語保育を行い、日本語は授業として行うというものでした。当時、朝は”サークルタイム”と呼ばれる、日付や天気に関して英語で学ぶところから1日が始まり、自由時間も英語が話せる日本人保育士と外国人保育士の間で英語保育が行われていました。

通っていた子どもたちの多くは日本人家庭のところが多かったですが、娘には英語が話せるようになってほしいというよりは、日本語とは違う言語を話す人たちがいるということを感覚として知っておくことを目的として通園してもらいました。

お昼寝の時間が嫌いだった娘は(それだけが原因ではないかもしれませんが)、時折保育園へ行くのを嫌がることもありましたが、基本的には楽しく通ってくれていたと思います。

英語の保育園に1週間 in オランダ

4歳を迎え、オランダの小学校に通い出した娘でしたが、英語という言語の存在は知っているものの、学校の学習言語はオランダ語です。
よって、オランダの小学校にスムーズに馴染めるよう、通学が始まる数週間前には”慣らし保育”として、こちらのインターナショナルのデイケアに1週間通いました。

日本のインターの保育園と異なるのは、通園している子どもたちが明らかに違うということだったように思います。日本のインターでは、結局のところ日本人家庭に育った日本人の子どもたちが多かったのですが、オランダのインターの保育園は、容姿に関しても言語に関しても大きく異なります。

また、英語が聞こえてくるとはいえ、子ども同士が娘の知らない言語(例えばオランダ語)で話をしている場合もあります。何と言っても保育園の雰囲気が日本とは全然違うので、オランダという土地に慣れるためにも、1週間毎日朝から夕方まで通ってもらいました。

幸い、娘は毎日とても楽しそうに通っていました。何より喜んでいたのは「お昼寝を強制されないこと」でした。この感覚で現地校にも通ってくれると嬉しいな〜。と親としては思っていました。

オランダの小学校に通い始めて3年が終わりそう

その後、スムーズにオランダの小学校にも通い始め、毎日楽しそうに通学しています。私が今の小学校を選んだポイントの1つに「1年目から英語を習う」というのがありました。

娘の通う小学校ではgroep1(4歳)から英語の授業があります。あります…と言ってもそんなかっちりしている訳ではなく、英語を使って踊ったり言葉を習ったりという時間を「定期的に設けている」という程度です。

ただ、groep3(小1)になってからは本格的にやっているようで、私が外で他の保護者と英語で話をしているのも耳にするからか、家に帰ってからも私に時々英語で話しかけるということをチャレンジするようになりました。

時々、急に”How are you, mama?”と聞いてきたり、”What you do?”なんて、多少間違っていても果敢にチャレンジしてくるので、とても面白いです。

映画などを観る時も、私が「日本語にしようか?」と聞くと、「英語のままでいいよ」と言うことも増えてきました。

オランダ語と英語は言語距離が近い

かつて、アメリカの国防総省のページに言語間の距離(linguistic distance)について言及したページがありました。探してみたのですが、もう見つかりませんでした…どなたか見つけられたら教えてください!

私の記憶では、英語とオランダ語は隣同士、つまり最も近い距離にありました。それは英語からもオランダ語は習得しやすく、オランダ語から英語も言語としての類似性があるということです。

オランダは第二言語としての英語を最も流暢に話す国として知られていますが、もちろん国の政策や教育にそのノウハウがあるとはいえ、言語的にも近い2つの言語は比較的行き来がしやすいのかなと思います。その要素があることを忘れてはいけないと感じます。

外出時は比較的英語を話すことが多い私ですが、その時に私の英語を彼女が理解していることが多いのは言語間の距離の近さなのかなと思うのです。

「楽しい」「好き」という感覚ともに言語は育つ

娘は音楽が好きで、それに合わせて踊ったり歌ったり…というのを家でもしています。家で流れる曲は日本のJ-POPのことも多いですが、オランダでは街中やカフェなどでもアメリカやイギリスの曲が流れることが多いので、嫌でもそういった曲を耳にしているようです。

習い事のダンスで踊る曲もそういった洋楽で、家でも洋楽をかけます。そうなると、彼女の中には英語のフレーズとともに曲が入ってくるようで、自然と鼻歌で歌ったり、声を発する時も英語になったりします。

こうやって、学校では学習言語をオランダ語として学びながら、音楽を通して英語を見聞きし、日常生活でも耳から英語を入れていくんだなと見ています。

まずは「楽しい」と思える感覚から入るのが大切な言語。子どもにとってはそれが最も大切と言っても過言ではないかもしれません。

オランダに住みながら、英語を習得していくのはどこかラッキーではありますが、あくまで学校での学習言語はオランダ語であることを念頭におきながら、彼女の頭の中の「楽しい」をどうかこのまま維持できればいいなと考えています。

大切なのは言語の「ドア」が備わっていること

私たちはとりわけ娘に「英語がペラペラになって欲しい」とは思っていません。彼女が英語の言語習得を楽しむのであれば、それほど喜ばしいことはありませんが、何も強制せず、今では彼女が楽しいと思うことを続けてくれれば良いなと思っています。

そう感じている1つの理由としては、言語のレベルが大切なのではなく、世界に通ずる「言語のドア」を備えていることの方がよっぽど大切だと思うからです。モノリンガルの状態では、入ってくる情報の量が異なります。英語という言語のドアを1つ持っておくだけで、言語だけではなく文化やそこに付随する感覚もまたついてくると思っているのです。

自分の中に「英語というドアがある」と認識しておくだけで、世界の見え方は大きく違ってくると感じます。ですので、娘には英語を高いレベルでマスターして欲しいというよりは、ドアを備えておいて欲しい。と思っています。

「楽しい」から始まる言語習得。
これから娘が英語をどのように捉えていくのか楽しみです。

この記事を書いたボーダレスライター に
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三島 菜央

Nao Mishima

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : ハーグ
  • 居住年数 : 5年
  • 子ども年齢 : 8歳
  • 教育環境 : 現地公立小学校

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