【オランダ/アイントーフェン】セレブレーション

こんにちは。
6歳の長女の通っている学校は、オルタナティブ教育方法の一つであるイエナプランスクールです。

イエナプランでの基本的な活動は、会話・遊び・作業・お祝い・内省とされています。
この、会話・遊び・作業(学習)は、親は直接は体験できませんが、お祝いの会には同席することができます。

お祝いは、週のはじめの集まり・週の終わりの会・特別の集まりなど、グループごとに設定され、共同体としてのグループを強めることが目的だそうです。
全てのお祝いの機会が親/保護者に開かれている訳ではありませんが、学期ごとに「親/保護者が参加できるお祝いの日」についてお知らせがあります。この集まりは、保護者会とは別で、あくまで親/保護者やお祝いの会の同席者、という位置付けのようです。

娘のグループでも、年度始め及びその前の週にクラスで参加した宿泊キャンプの達成のお祝いが公開され、先日行ってきました。

子どもたちが座り、グループリーダー(教師のことをこのように呼んでいます)の進行のもと、1泊の宿泊キャンプの様子をスライドショーで映し、キャンプ体験について話したい子どもが順次話していました。
シナリオはなく、子どもが発言しようとして「やっぱり止めた!」と言ったり、キャンプのネガティブな体験談もあったりと、その場にいる大人を意識した発言や見せ方ではなく、子どもたちが体験を振り返り、讃えることが目的だと良く分かりました。

特に、昨年度はCOVID19の蔓延でキャンプが中止になった経緯もあり、「去年行きたかったけど行かれなかった、みんなでお泊まりをできたこと自体が特別だ」というメッセージも子どもからありました。
最後に、キャンプファイヤーで歌った手遊び歌をみんなで歌い、会は解散となりました。娘も、手遊び歌を歌うことはないものの、体を揺らしてその場に参加し、他のお友達の発言をよく聞いていました。

家に帰ってから、娘は「キャンプの時、すっごい夜更かししたんだよねー」「Aちゃんのマットレスは空気入りでフカフカで、みんなでそこに行って座っていたの」「スリッパを入れるのを忘れちゃったから、シャワーの後にも靴を履かなきゃいけなくて、困っちゃったの」等と、キャンプを思い出して話していました。

子どもにとって学校が小さな社会で、その社会にグループリーダー(先生)も親/保護者も関わっている、というイエナプランを貫く思想に、少し接した日でした。どの子の体験談も尊重され、受け入れられ、そして全体として達成できたことを改めて共に喜ぶ、そんな場でした。

日本の保育園の運動会でも、同じように空間いっぱいの愛を感じることがありましたが、子どもとその周辺の大人がみんなで子どもの達成を喜ぶ、愛に満ちた空間でした。

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西山 千香子

Chikako Nishiyama

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : アイントーフェン
  • 居住年数 : 1年未満
  • 子ども年齢 :  6歳、3歳
  • 教育環境 : イエナプランスクール、保育園(週3日)

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