【オランダ/アイントーフェン】送迎の多様さ
こんにちは。渡蘭してから1ヶ月が過ぎました。
2歳の息子は、「自分のおうちに帰りたい」「新幹線が見える公園に行きたい」等と思い出して言うことがまだまだあります。本人の中で、日本での生活とオランダでの生活が連続しているのか、まだ「一時滞在」の気分なのか、単に懐かしいのか、親としては分かりません。
年齢のせいか、性格のせいか、6歳の娘は「帰りたい」「保育園のお友達と遊びたい」といったことは一切言いません。新しい学校でお友達ができると、「(日本のお友達の)Aちゃんみたいに、いつも手をつないでくれるんだよ。」「体育の時、ちょっと分からなかったら手伝ってくれたの。(日本のお友達の)Bちゃんも、優しかったよね。」と、日本のお友達を思い出して話すことがあります。子どもの適応力、と言うと簡単にまとめすぎですが、本人の柔軟な姿勢に驚かされる日々です。
さて。今日は学校教育そのものではなく、学校を取り巻く状況について、送迎の場面から考えたことを記します。
こちらも保育園は親の勤務の都合により、バラバラの時間にお迎えです。
学校は開始・終業とも時刻が決まっており、娘の学校は8:30-8:40の間に登校、14:45に終業(低学年はお迎え・中〜高学年は自分で帰宅)です。そのため、お迎えに行くと、学童のような放課後プログラムにその日申し込んでいる子ども以外は、一斉に14:45に学校から出てきます。
保育園のお迎えも、学校のお迎えも、多様です。
私の勝手な推計では、45%が男性(パパ・おじいちゃん・他)です。ママ・おばあちゃんももちろん多いですが、際立った違いではありません。半々よりちょっと男性が少ないかな?というところです。
また、男女比だけでなく、方法も、車・子ども乗せ自転車・徒歩・子ども用自転車+大人も併走、と様々です。
印象的な方として、歩行器でお迎えに来ているおばあちゃん(と思われる女性)がいます。そのおばあちゃんと一緒に、6歳くらいの男の子が、ゆっくりとペースを合わせて歩いて帰っています。
この男女差は、「予測していたけど、やはり日本と違う」と感じました。
また勝手な私の推計ですが、日本の保育園に通っていた際、送りの男女比は3:7、お迎えの男女比は1:9でした。
クラスの半数弱のママは時間短縮勤務の一方、短時間勤務のパパは周りにはいませんでした。私もお迎えを担当していたため、子育て中の職場の同僚と、仕事を終える時に「第二のワーク(お迎え・食事・入浴・寝かしつけ)がんばろーねー」と励まし合うことが日常でした。
また、日常的基本動作が完全には自立していない方も自然に子育てに関わっていることも、考えさせられる光景です。
学校の送迎ではありませんが、電動車椅子の後ろの造り付けのチャイルドシートに子どもを乗せて公園に来ている方(おそらく親の年齢)も見かけました。自転車用道路を電動車椅子が走れることから、電動車椅子の方同士で並走しつつおしゃべりしつつ、「お散歩」されている姿もよく見ます。
この点はどうしても地形によっては難しいかもしれませんが、歩きにくい方の外出や子育て参加は、社会の中でより目に見える印象があります。
性差や身体的な特徴ではなく、個人の能力・選択・意向で家庭内/社会的役割を果たせたらやっぱりいいなぁと、おばあちゃんと男の子の後ろ姿を見ながら思っています。
この記事を書いたボーダレスライター に
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西山 千香子
Chikako Nishiyama
- 居住国 : オランダ
- 居住都市 : アイントーフェン
- 居住年数 : 1年未満
- 子ども年齢 : 6歳、3歳
- 教育環境 : イエナプランスクール、保育園(週3日)