【イタリア】イタリアの学校の成績表について
今回は、成績表ひとつ受け取るのもイタリアと日本ではシステムが違うということを、日本の皆様にお知らせしたいと思います。
1月末、中学生になって初めての息子の成績表を受け取りました。(イタリア語では “Pagella” パジェッラと言います)
成績は、息子よ!コロナ禍の中、良く頑張ったね!といった感じでした。笑
でも、やはり成績の付け方は、小学校に比べるとちょっと厳しくなっていました。この事は、最初の個人面談の時に担任の先生からもお聞きしていました。
小学校から中学校への移行は、勉強の面で宿題やテストの量が増え、科目も増え、関わる先生達の人数も増え、大きく変わります。
イタリアの小学校では、生徒達は先生のことを下の名前で呼びますが、中学校から生徒達は「プロフ」(イタリア語で “professore/professoressa” 先生、教授という意味でそれを略してプロフです)又は、プロフェッソーレ[男性]/プロフェッソレッサ[女性] ◯◯(名字をつけて)と呼ぶようになります。
日本では、ほぼ「◯◯先生」ですが、イタリアでは中学校から急に呼び方も厳かに変わります。
ちなみに、イタリアでは小学校から一応落第があります。でも小学校と中学校は、よほど出席日数が足りないという理由以外では、滅多なことでは落第しないとは言われています。息子には勿論この事は言っていませんが、親としてはちょっと安心です。笑
日本では、成績表は各学期の終業式の日に学校で子ども達が受け取って来ますよね?
しかし、イタリアでは通常、年に2回、1月末〜2月初めと夏休みの第2週目の平日に(特に日にちは決まっておらず、学校から連絡が来ます)、親が学校へ成績表を受け取りに行きます。(小学校5年生の最後の成績表と今回の中学校初の成績表は、新型コロナウイルスの為、学校のアプリから見られる様になっていました)
小学校では、まず担任の先生がクラスや生徒達のこと、連絡事項などを話し、他の教科の先生達も各クラスを回って授業や生徒達のことを話しに来て、その後、それぞれの親が成績表を受け取り、受け取りのサインをして終了。こんな感じです。
(残念ながら、中学校ではどのような感じなのかはまだ分かりません。。。)
イタリア人は話し好きなので、ほとんどの親が終わってもすぐには帰らず、先生や他の親達と色々なことを長々と話します(笑。
私は同業者として、成績表を受け取る日は面談の日ではないので、できるだけ息子の成績や勉強のことは聞かないように心がけて、軽い世間話にとどめ、最後にお礼と挨拶をして短めに切り上げるようにしていました。
ちなみに、夏休み中の指定された日に行けない場合は、学校の秘書に電話をして他の日に受け取ったり、代理の人が取りに行くことも可能です。
成績の付け方は10段階評価で、各教科の宿題やテストの結果が反映され、他に生活態度にも成績がつきます。一応、及第点は6からの様ですが、6だったから大丈夫という訳ではなく、先生からもっと頑張って勉強する様にと注意されるようです。そして、日本と同じように担任から一言書いてあります。
小学校も中学校も、Verifica(筆記試験)と Interrogazione(口頭試験)があります。口頭試験では、丸暗記ではなく、自分の言葉で要約して説明する事を求められるので(もちろんイタリア語…)、丸暗記で試験勉強をしてきた日本人の私では、手伝うことが不可能になっています…
中学校では、日本の様に中間テスト、期末テストという決まった期間は特になく、頻繁にテストがあって、特に成績表を受け取る前には集中してテストがあります。この前、成績表を貰ったばかりですが、既に色々な教科でテストが又あります…
イタリアの中学校は宿題も多いです。
私が中学生だった時は、テスト前には集中して勉強する必要はありましたが、宿題が毎日出たという記憶はないです(かなり大昔の話ですが…)。私も復習の為に宿題は必要だと思いますが、本音はたくさん出すことにはあまり賛成ではありません。多過ぎるとやる気が失せたり、疲れたりして逆効果だと思うのです。
コロナ禍の中、席に着いて勉強ばかりで学校生活を楽しむことはなかなか出来ず、生徒達も精神的に大変だと思います。
一日も早く新型コロナウイルスが終息して、普通の学校生活が戻ることを、心から願うばかりです。
この記事を書いたボーダレスライター に
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はる
Haru
- 居住国 : イタリア
- 居住都市 :マントヴァ
- 居住年数 : 12年
- 子ども年齢 : 10歳
- 教育環境 : 現地公立中学校