【ニュージーランド】小学校とDecile
息子は現在ニュージーランドの公立小学校に通っています。
今回はニュージーランドの小学校について情報収集したときに知ったこと、そして息子の小学校を決めたときのことについて書きたいと思います。
ニュージーランドの小学校は、公立と私立があります。
またカトリックやモンテッソーリ、シュタイナーなど独自の教育理念を持っている学校は半分公立のような位置付けになります。その場合は学費を支払う必要がありますが国の補助を受けているので、私立ほどの学費ではないようです。
また、ホームスクーリングという選択も可能です。
日本の小学校選びと比べると、少し選択肢は多い印象です。
ニュージーランドの公立小学校の場合はスクールゾーン(校区割)があります。
ちなみに我が家の住所は3つの小学校の校区に入っており、その中の小学校なら選んで通うことができます。もし校区外の小学校を希望するならば申請をして、定員にもとづいての調整があり申請が通れば通うことができます。
ニュージーランドのどこに住んでいても複数の小学校の中から選べるのかなと思っていたのですが、家の住所によっては校区内の小学校は1つで、それ以外の校区外の小学校に行きたければ申請が必要なところもあるようです。
ニュージーランドにはDecileというものがあります。これはニュージーランド全国の小学校を10段階で評価するシステムです。
このDecileを決めるのは学校の学業成績ではなく、学区内の住民の経済力といえます。学区内の住民の世帯所得、世帯主の職業、世帯人数、世帯主の学歴や資格、生活保護の家庭かどうかという基準で決められています。
指標となるDecileは最低が1で最高が10となります。ニュージーランドは貧富の差がないように見えて、やはり格差社会です。地域によって町の様子や住宅の雰囲気はかなり違いがあります。
ただDecileが低いからといって、学校としての機能に支障があるとか、学校が荒れているということではありません。そしてDecileが高い地域にある学校の教育の質が保証されるということでもありません。
これは日本でもそうですが、どんな学校でも様々な問題は発生するはずですし、個々に課題を持った子もいます。楽しく学校に通えるかどうかは、入ってみないとわからないものです。
ではDecileとは何のためなのかというと..
教育省が各学校に対する補助金を算出するための規準だそうです。
補助金は各種あるそうなのですが、Decile Fundingにより、Decileが高い学校は国からの補助金は少なくなるそうです。Decile10の学校には、Decile Fundingはないそうです。
NZの公立の義務教育は全ての学校で学費は無料というわけではなく、School Donation(寄付金)を募っている学校があります。
ニュージーランドの校長先生は経営者です。いかにお金を集めて、子どもたちの教育環境を良くしていくかというのが仕事になります。
保護者からのSchool Donation以外にも、学校ではイベントを行いその収益金や場所を貸したり、自分達で経費を集めることになります。学校の裁量権が大きく、学校経営にそのまま生かされる形です。
このDecileというシステムは国内でも賛否両論あるようで、今後廃止される可能性もあるようです。
説明が長くなってしまいましたが、我が家の息子の小学校選びについて。
息子の通っていた幼稚園では卒園後は私立、カトリック系の小学校、公立小学校に通ってる子などがそれぞれいるようでした。
園児の保護者の方に聞いてみても、この小学校ともうすでに決めているお母さんもいれば、ギリギリまで悩んでいる方もいて様々。
うちの息子には、学校に通うことで色々な経験をしてほしい。そして経済的な負担を考えれば、やはり公立小学校かなということで、校区の2つの小学校が候補になりました。どちらもDecileは6の小学校でした。
どちらも見学したのですが、息子は2つめに見学した学校に決めました。
その理由は、、教室に大好きなLEGOブロックがあったからです。笑
小学校とはいっても、5歳6歳の子ども達のカリキュラムは“遊んで学ぶ”というスタイルです。教室内は知育玩具がいっぱい。
息子はおもちゃに惹かれ、学校を即決めました!
こういう選択は悩みまくる私なので、我が息子の即答にあっぱれ!
今現在クラスに日本人は息子だけですが、息子も私もここでsurvive!!と思いました。