【オランダ/アイントーフェン】テーマ教育

皆様こんにちは。
この記事では、娘の通っている小学校のテーマ教育について記します。


私たちが住んでいるアイントーフェン市にはイエナプラン教育校が二校あります。イエナプラン教育の特徴の一つに、「テーマ教育」があります。学校ごとに運用は少しずつ違うかもしれませんが、娘の学校では以下のように取り組んでいます。

・6〜8週間に一つテーマが設定され、学校のアプリ経由で、先生からテーマの紹介文が送られてきます。
例「この年の最初のテーマは<おもちゃ>です。おもちゃはいつからあるのか、どんなおもちゃがあるのか、国や家庭によってどのように違うのか、おもちゃで遊ぶことはどういう意味を持つのか、みんなで学びます。」といったメッセージ文が、おもちゃの写真と一緒に届きます。

・テーマに関連して、自然科学・社会科学・人文科学など教科横断的に学習します。
例 <昼と夜>のテーマの際には、光の屈折、色の三原色、光と影についてなど理科に近い内容や、睡眠と健康のつながりについても学んでいました。

・テーマに対してグループワークの機会があります。
例 <昼と夜>のテーマでは、3〜4人のグループワークで、大きな段ボール箱に様々な形のものを並べ、光をあてて投影する遊びをしていました

・テーマに対して、地域の専門家から学ぶ機会もあるようです。
例 <昼と夜>のテーマの際、アイントーフェン市で毎年行われる光のイベント”glow”出展者が来て、自分たちの光の表現を見せて話してくれました

・テーマを通して、家庭と学校との間でコミュニケーションが生じるような仕掛けがあります。
例① <おもちゃ>がテーマの際には、おじいちゃん・おばあちゃんや地域の高齢者に昔のおもちゃについて聞き、可能であればおもちゃを借りてクラスに持っていく、という試みがありました。
例② <食>のテーマの際には、保護者/親をクラスに招き、調理の実践や食事に関するレクチャーが行われました。

ちょうど長女は数や文字を学び始める学年(6〜7歳、日本では小学1年生相当)なので、こういった授業の時は「教材があって、座って、勉強する」「覚える」という意識もあるようです。

一方、このテーマ教育では、特定の題目につながる/まつわる様々な事象を友達と体験したり、周りから教えてもらったり、自分の知っていることを周りと共有している、という意識が強いようです。

長女が<食>のテーマで食べ物を学校に持っていく担当になった際、「先生が、日本のものでもいいって言っていた。XX(クラスの子の名前)も、お父さんの国の料理のお豆を持ってきていた。」「美味しいからおにぎりにしようかな、親子丼にしようかな。」と自分で考え、最終的には3種類のおにぎりを持って行ってみんなに配っていました。

テーマをきっかけとして、間違いなく周りのみんなのことを知って考える機会になっているなぁと親は思いました。

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西山 千香子

Chikako Nishiyama

  • 居住国 : オランダ
  • 居住都市 : アイントーフェン
  • 居住年数 : 1年未満
  • 子ども年齢 :  6歳、3歳
  • 教育環境 : イエナプランスクール、保育園(週3日)

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