【アメリカ / ノースカロライナ】虫歯治療で45万円!驚愕のアメリカの医療費

実は昨年末、夜も眠れないほどの歯の痛みに襲われた私。
約1年半前、渡米直前に日本で治療を終えてきた歯で、数日はロキソニンで誤魔化しながら生活をしていましたが、あまりの痛さに耐えられず、泣く泣く歯医者の予約を入れました。

私が歯医者に行きたくなかったのには理由があります。それは、我が家は歯科医療は全額自費だからです。
もちろん、アメリカの医療保険には入っているのですが、それとは別途加入が必要な歯科保険には、短期滞在やし要らんやろ!と加入していませんでした。

アメリカへ来て初めての歯医者さん。
これが悪夢の始まりでした私(笑)

コロナ禍の病院受診ともあって、緊張しながら診察室へ入ると、そこには日本こ歯医者さんでもよく見かけるユニットがドーンと置いてあり、周りの機器には全てビニールのようなカバーが施されていました。患者が入れ替わる毎に新しく付け替えるのでしょうか。

アメリカらしくて驚いたのは、ユニットのちょうど真上の天井に大きなテレビが設置されていて、Netflix見放題!まず歯科助手さんに、何観たい?と聞かれ、流行りのある韓流ドラマをリクエスト(笑)
おぉ、これは最高の休息になるではないかと、リラックスし始めたのも束の間…

レントゲンを撮って診察をしてもらったところ、痛みの原因はやはり虫歯の再発です、と。
そして、その虫歯がかなり進行しているので、削って埋めるだけの普通の虫歯治療では多分治らず、80%の確率で根管治療(神経を取る治療)が必要だと思うと告げられ…一体それはいくらなんだと聞くと、3000ドル(日本円にして約31万円ほど)だというのです!
診察台で、韓流ドラマの甘〜い世界から一気に現実へ戻され、顎が外れるかと思うぐらいびっくりしました(笑)

た、高っ!!

で、その場で悩んだ挙句、20%という僅かな希望に賭けてみることにして、その日、“削って埋めるだけの普通の治療”をしてもらいました。

そして、診察後の会計時に表示された、650ドルという金額を見て、再び顎が外れそうになり、思わず、「え!こんな高いの?ちょっと理解に苦しんでいるので、治療の明細をもらえない?」とお願いしたほどです。たった一本の普通の虫歯治療に6万7千円って…!

が……。
はい、見事に治りませんでした。泣。20%の賭け、大失敗。

痛みが治まることなく、ついにその根管治療とやらを受けなければならない状況になってしまいました。

根管治療は一般歯科医ではなく、専門医による治療を受けるので、先生に紹介された専門医の先生のクリニックを予約して翌週行き、治療の難しい説明をペラペラと英語で聞かされ、治療しても治らないかもしれない同意書にサインさせられ(…これが一番辛い。)、ド緊張のまま2時間ほどで治療は終了。(このクリニックには天井テレビが無かった…アメリカの全ての歯科に設置されているわけではないのか!←そこはもはやどうでもいい)

複雑に入り組んでいる私の歯根のレントゲン写真を見た50代くらいのベテラン女医さんが、How gorgeous!と連呼しながら治療してくれました。奥歯だったため、治療が難しかったのでしょう。こっちは治療費が総額いくらになるのかビクビクしているというのに、何がゴージャスなんすか…と呆気にとられていましたが、その言葉が皮肉だったとしても、アメリカのお医者さんらしい言い回しに、もはや笑うしかありませんでした。

日本で、医師が患者に「なんてゴージャスな歯根なの〜!すごい〜!やりにくそうだけど、これはやり甲斐があるわ〜」なんて初診の患者に言おうものなら、クレームは間違いないでしょうね笑

最終的に、初回の治療とこの根管治療、そしてクラウン(被せ物)を合わせると、たった3回の通院で総額45万円ちょっと。

アメリカの医療費、噂通りやっぱりどうかしていました!!泣
いや、アメリカが高いのではなく、日本の医療制度が素晴らしすぎるのか…?
調べたところ、日本では数千円で同じ治療を受けられるようです。虫歯治療で一時帰国した方がはるかに安いのですが、何せこのコロナ禍での帰国治療は我が家にとっては非現実的な選択肢でした。

そういえば、昨年夏、年に一度の健康診断で長男が視力で引っかかり、眼科受診(眼科は一応保険適用*)してメガネを作った時も、たった一度の眼科受診とメガネ代で500ドル(約52,000円)でした。どんなセレブなメガネ!いやいや、量販店に売っている普通のメガネです…。

アメリカのドラッグストアには様々なな治療薬が販売されていて、病気や怪我を自力で治そうとする人が多いのも、納得できますね。

このように、保険未加入の歯科治療は恐ろしく高いと実感しつつも、子ども達の虫歯についてはずっと気になっていました。
そんなある日、近所の大学の歯学部が主催している、0〜18歳の子ども向けの無料の歯科検診のイベントがあるよと友人に教えてもらい、オンライン授業の合間を縫って、行ってきました。

エントランスに風船のアーチがあったり、ドレスを着たお姫様がシールを配り歩いていたりと、まるで歯科っぽくない明るい雰囲気で、子どもが喜びそうな工夫が見受けられました。
そして検診後は、風船やおもちゃ、歯磨きグッズ一式を受け取った上に、某有名メーカーの電動歯ブラシまでお土産に!ラッキー(笑)

幸い、子ども達に虫歯は見つからなかったので良かったのですが、私が虫歯に苦しんだのを側で見ていた子ども達にとっては、虫歯がどれほど恐ろしいものなのか、既によ〜く分かっているようで、いただいた電動歯ブラシを使って楽しく歯磨きしてくれるようになりました。

さて、私の虫歯治療が終わってから、もう2ヶ月以上が経ちましたが、治療費分割払いの真っ最中です(笑)

※アメリカの医療保険にも色々あり、今回の私のケースがアメリカの医療保険の全てというわけではありません。あくまで、我が家が加入している保険の体験談です。

この記事を書いたボーダレスライター に
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中村 友美

Yumi Nakamura

  • 居住国:アメリカ合衆国
  • 居住都市:ノースカロライナ州
  • 居住年数:1年
  • 子ども年齢:7歳、4歳
  • 教育環境:現地公立小学校、デイ・ケア(保育園)

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