【オランダ】ホームスクーリング1週目-vetbal??
2月9日までのロックダウン延長が決まりました、オランダからこんにちは。
小学校は1月25日の再開が検討されているようで、ホームスクーリングも来週いっぱいだと思うとなんとか頑張れそうです。
ニューカマークラスの長女は、学校で使用していた自分用のipadを持ち帰り、6人程度にグループ分けされたクラスメイトと共にオンライン授業を受けています。
初日は長女も緊張し、何をどうするかよく分からなかったようでパニックに陥っていましたが、2日目から少しずつ軌道に乗ってきていると思われます。
基本的には自室にて自力で授業を受けており、私は時々算数の分からなかったところやちょっとした宿題(絵を描く宿題が多い)をサポートする程度です。
授業の詳細は把握していませんが、国語(オランダ語)と算数、発音練習、あとはニュース動画や子ども番組を見たりしているようです。
その間、私は4歳の次女とホームスクーリング。
次女の学校では、毎週月曜日に学校へ教材を取りに行き、先生から一週間の学習計画がメールで指示され、それに沿って各家庭にて進めていくやり方です。2週目からはzoomの授業もスタートしています。
各教科を横断する全体のテーマが設定されているのですが、今のテーマは「冬」。具体的には、算数の導入のような複数のオンライン教材と、オンラインではカバーできない運筆運動等の簡単なプリント類、あとは理科的な実験や、図工の制作課題などが、冬というテーマに結びついた形で提供されています。
他に、歌や体操、お家遊び例、絵本の読み聞かせなどの動画もあり、日々ちょこちょこと見ています。
まだグループ1(日本でいう年中さん)なのでお勉強感は薄く、私も楽しんで向き合える課題が多いことがせめてもの救いでございます…
今回はそんな我が家のホームスクーリング奮闘記、1週目の興味深かった課題をちょいとご紹介します。
『vetbalを作りましょう!』
…はい、相変わらずいちいち意味がわかりません!
まず “vet” は “fat” の意。太ってるとか脂肪分とか、そんな意味ですね。
“bal” はボールなので、どう直訳したら良いんでしょうか、おデブ玉…いや、脂肪玉でしょうか……ってナンデスカソレ??
先生が教えてくれたサイトを読んでみると、
寒い寒いオランダの冬。
鳥たちは40度の体温を維持するために多くのエネルギーを必要とするけれども、冬は餌も少なくなります。そこで、vetbalと呼ばれる、鳥の冬のご飯を作ってあげましょう!
…野鳥のご飯!!!英語ではsuet cakeとも言うようですが、これまで野鳥に関心を持ったことがない人生を送ってまいりましたので、私にとっても新鮮なことばかりです!
次女が学校からもらったvetbal用の教材には以下の物が入っていました。
・ラード
・シード
・プラスチックコップ
・麻ひも
なんか色々な種たち(雑)。
せっかくなので長女も参加、早速作ってみよう!!
固形のラードを熱して溶かし、シードを入れて混ぜ混ぜ。
コップに流し入れて麻紐をテキトーにさしまして。
(クッキー型でハートや星などにするのもいいですね!)
冷やし固めて、コップから外したら、完成!!!
鳥さんがいっぱいいそうなところはどこかな?近所を探し回り、鳥の巣箱のある木を発見、ちょいと付けさせていただきました、お邪魔します。
食べてくれるかな!?!?
数日後…
これは食べてますよね〜〜!!!くちばしでつっついた痕があります!!!!
きっと先生なら、この活動の背景を他の学びとうまくつなげながら、子どもの関心をもっと構造的に引き出していくことができるんだと思いますが、母子だけではとりあえず「作って・観察・大騒ぎ〜!」といった感じです。
でも、今後ふとこの経験を思い出した時に、何かしら他の知識と結びついて学びが発展していくことももちろんあるはず、と前向きに。
オンライン学習は、私は隣に座ってPC操作のサポートをしているだけで日々睡魔との闘いでございますが、このような課題はお母さんとっても楽しいです笑!
そして楽しいと言えばの制作課題。
『描き方を参考にして、シロクマとペンギンを描こう!』
輪郭を線でなぞる描き方ではなく、「楕円の集合」として身体を構造的にざっくりと捉える描き方が指示されています。
なるほど、『身体の部分と接合と全体』が端的に見えてきます!
4歳児の描画の導入には良い方法ですね◎
こちらはペンギンバージョン。
次女はこれまで人間の手足も動物の手足も「線一本」で表現していましたが、楕円の接合で捉えるという方法を取るだけで、身体の各要素を肉感的に、そして容易に意識しながら描くことができるようになりました。
親子で造形遊びをしていると、結局ハチャメチャ優先、楽しさ優先、母は途中から監督放棄、気が付いた時には色水遊びになっている……なんてことがよくあります。
でも今はホームスクーリング中、娘たちも状況を理解し、いつもと違った客観的な方法論を知り、その通りに素直に取り組んでくれております笑 。家が学校化するのもどこかかわいそうだとは思いつつ、バランスを摸索中です。
しかしながら、日本語だけの我が家ですので、やはりホームスクーリングには不安がつきまといます。なるべくテレビをオランダ語にしたり、ルー大柴式に単語だけオランダ語にしてみたり(笑)…していますが、登校の効果に比べれば微々たるものです。
1月25日から学校が再開されることを祈りつつ、来週も怒らず焦らず取り組んでいきます。
この記事を書いたボーダレスライター に
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有川 敦子
Atsuko Arikawa
- 居住国 : オランダ
- 居住都市 : アムステルダム
- 居住年数 : 3年
- 子ども年齢 : 6歳、4歳
- 教育環境 : 現地公立小学校(ニューカマークラス、ダルトン・プラン)