【オランダ】小学校2年目、担任との保護者懇談

オランダでは9月から新学期が始まり、その月、初めての保護者懇談がありました。娘の小学校では、面談は新学期のはじまりに行われることが多いようです。(学校によって差はあります)

もう2ヶ月前の話なのですが、備忘録のためにも書き残しておこうと思います。

担任をしていた時、保護者懇談(三者面談)日の決定はどうしていたっけな

自分が日本で高校の担任をしていた頃を思い出すと、こうです。
まず、懇談期間が学校全体で設定されます。
その後、

①担任が業務(部活や会議等)の予定を調整して懇談可能な日をピックアップ
②保護者宛に、懇談可能日の表(第3希望まで)を載せたプリントを作成する
③クラス人数分の印刷をかける
④クラスの生徒に配布する
⑤保護者が自宅で回答する
⑥生徒がそれを学校に持ってきて提出する(生徒が紛失した場合③に戻る)
⑦期日を経て、40人分の予定を調整する
⑧第3希望までの予定が重複した場合は個別に電話連絡して擦り合わせる
⑨時に勤務時間内では対応不可な家庭が出てくる(20時からの面談等)
⑩保護者懇談(三者面談)の実施

まず、保護者に連絡となれば、担任→生徒→保護者→生徒→担任…という、紙ならではの面倒な雑務が発生します。
それこそGoogleフォームなどで実施すれば良いのですが、そもそもフォームのURLをどうやって保護者に送信するのか。という問題が出てきたり、メールを送っても「迷惑メール」に入った。や、送られてきたフォームの入力方法が分かりません…などを経て、最終的に「紙にしてください」となります。笑
(個人的には、この初期設定を年度当初に徹底して行うべきだと思います)

私自身、対生徒ではGoogleを通して課題の提出などをしてもらっていましたが、日本の教育現場では、それを保護者向けにやるとなると、かなりの難しさが伴うように感じます。(時にはクレームもあり)
…子どもたちが生きる未来のことを考えれば、私は保護者にそれを乗り越えて欲しいと考えていますが…泣

面談日の設定は、担任と一言も話すことなく、全てアプリで解決

一方で、娘の小学校では一切紙を媒介しません。懇談について担任と言葉も交わしません。

アプリで学校から連絡がきて、自分の都合の良い日を選びます。まさに早い者勝ち!笑
17時以降などは選べないようになっているのは当然のことですが(勤務時間は遵守されます)、仕事の都合で夜に面談を…というようなことを言う保護者もまずいなかった、という風に(担任に)聞きました。

教師側の業務負担を考えればとても合理的で迅速です。そもそもクラスサイズも違いますが、22名程度でこのやり取り。
40名ともなれば”絶対に”このアプリなしではやっていられないように思います。笑

で、始まった担任との保護者懇談

娘の担任のA先生と始まった保護者懇談ですが、A先生は英語も多少喋るけれどオランダ語の方がたくさん伝えられるとのことで、英語堪能なB先生も同席してくれました。

「何か聞きたいことはありますか?」
と聞かれ、

・娘の学校での様子
・担任から見て、誰とよく遊んでいるか
・オランダ語の言語習得について
・言語療法士のカウンセリングについて

などを聞きました。

娘はどちらかというと「リーダーになりたい」タイプで、私たちの(不要な)声かけもあってか「きちんとやりたい」という気持ちが強いと思います。
また、枠組みの中で何かをすることが当たり前だと思っているところがあり、私たちとしては「好きにやって良いのよ〜」というオランダの小学校の雰囲気の中で、指示を待つのではなく「自分は何がやりたいのか」を考えられると良いなと思っています。
(もちろんそれに応じて家庭での声かけも変化させているのですが… )

懸念としては少しbossy(人に指示をするのが好き)で、友達に対してそういったきつめの発言をしていないか。というのが気になっていました。

担任からは「全くそんなことはない!」と言われ(ほんまか?)、友達とも仲良くしているし、普段の学校生活の中で娘のことを注意することはほぼないに等しいと言われました。

「他に何かありますか?」という担任の問い

「お子さんのことについて何か聞きたいことはありますか?」

子育てをしている保護者にとって「私は報告後聞く側」という意識が強いと、「私が質問するのではなく、あなたが子どもの様子を見て感じたことを教えてよ」という気持ちになるかもしれません。

しかし、私が経験してきた娘の小学校の面談では「保護者が知りたいと思っていることがある」ということに「教師側が答えること」が前提として話が進むように思います。

もちろん、最初から保護者が何を考えているかを聞かれる訳ではないのですが、保護者は「情報の受け取り手」に徹していてはいけない。と感じます。
「何かって言われても…」と思うということは、それだけ子どもの成長に関して日々考えていることが少ないということかもしれません。

子どもの教育は学校教育だけではなく、家庭教育も学校教育と同じくらい大きいものだと思います。また、私の周囲の保護者を見ていても

「学校教育は家庭教育では出来ない教育活動を担っている場所であり、同じように家庭教育では学校教育では担えない教育をする場として機能すべき」

という認識をどこかしらで持っているように思います。

「普段からこんなことが気になっているのですが、学校ではどうでしょうか?」
「家ではこういった様子が目立つのですが、先生はどう思われますか?」

そういったやりとりが「子どもの成長を一緒に見守っていく」という両者の姿勢づくりに必要な気がします。

「オランダ語の環境を意識して作るように」との助言

娘が現地校に入学して2年目に突入したのですが、その様子を見ていると私たちよりも言語発達のスピードは速く、こちらも負けていられない!という感じです。

今回の面談ではオランダ語の発達についてはとりわけ問題視すべきところはないという風に言われたのですが、語彙に関してはやはり現地で暮らす子どもたちよりも少ないであろうと思っています。

「引き続き、オランダ語の環境を意識して用意してあげてくださいね」

先生からはそういった助言をいただきました。

それは、学校の友達と遊ぶ機会を設けたり、オランダ語を介する習い事をしたり、保護者自身がオランダ語を意識した生活を心がける。ということだと思います。

私たち自身も、それは日頃から意識するようにはしていますが、先生からの助言で改めて身の引き締まる思いになりました。

こうして、学年が上がり、先生が変わってから初めての面談は終了。
これからも娘の様子を注視しながら、オランダでの生活を楽しみたいと思います!

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