【ニュージーランド】ニュージーランドならでは!冬休みの冒険

7月の前半2週間は、term2とterm3の間で、ニュージーランドの冬休みでした。

私たち家族はあまり計画性がなく、いつもお休みの直前になってこの休みは何をしようか、と迷うのですが、冬休みはスキー一択です。

とはいえ、ニュージーランドは日本のようにスキーシーズンは長くなく、多少前後はしますが、早くて7月初めから遅くて9月初めくらいまでの2か月くらいがスキーシーズンとなります。けれど、雪は日本のように安定していなくて、去年は雪不足で一部のスキー場がオープンできなかったり、と、毎年雪の降雪量はまちまちなので、雪が降る、となったら、みんな一斉にスキー場へ向かいます。

そんな中、私たちが最近向かうのは、Hanmer Springsにある、Amuri Ski Fieldです。ここは、友人が管理に関わっている、ということもあって以前から何度か行ったことはあったのですが、子供ができてからは、第一候補となっている場所です。

なぜこのスキー場へ行くのかというと、ここは子供たちが自然の中で思い切り遊べる最高の場所だからです。他の子供たちに紛れて大自然の中で大冒険をさせてもらえる環境が、このスキー場の立地や設備、他の大人たちの対応も含めて整っているのです。

今年は、冬休みに入る前にはまだ、クライストチャーチ近隣のスキー場には雪はほとんどありませんでした。けれども休みに入ってすぐに沢山雪が降りそうだ、となり、スキー場へ行くことになりました。

それは、冬休みの最初の週の月曜日の夜、すでに雪が降り始めてからだったので、雪タイヤはニュージーランドにはありませんので、うちの四駆にチェーンを付けて、スキー場まで行きました。

続く火曜日と水曜日は雪が降り続いて、スキー場は準備が間に合わずオープンできませんでしたが、スキー場にあるロッジに泊まっていた私たちは、何組かの家族と一緒に過ごしていました。その時、子供は全部で10人くらいいて、大人は雪かきしたり、スキー場がオープンできるように整えたりしている間、子供たちは子供たちで遊んでくれていました。このときいた子供たちは、下は3歳から上は中学生くらいまで、と幅広く、ほとんどが男の子でした。

私がここのスキー場が好きな理由は、スキー場に2階建てのロッジがあって、そこで子供たちが子供たちだけで遊べる環境がある、というところです。私たちは毎年一度は行くのですが、そこにいつもいる家族とか、よく会う家族とかがいて、ありがたいことにだんだん、一年に一度会う親せきのような関係になってきています。家族が近くにいない私たちにとって、スキー場でその家族と会えるのが楽しみですし、息子もまた遊べるのを楽しみにしています。

この少し缶詰になっていた数日、他の家族の子供たちに息子は遊んでもらっていました。年齢は幅広かったですし、初めて会う子達もいましたが、みんなが一緒に、またはそれぞれで遊んだりして、本当に親せきの家に遊びに行ったような感じでした。息子は、普段会うことのない大きいお兄ちゃんに遊んでもらったりしましたが、お兄ちゃんたちが小さい子にも優しくしてくれていたので、親たちは微笑ましく見守っていました。

こういう時、ここでは子供たちに大人は何も言いません。何をした方がいい、何をしてはいけないのか、などということはほとんど言うことがありません。基本的に私が息子に話しかけるときは、ご飯の準備ができたときと、寝る時間がきた、ということだけです。もちろん、子供だけでは度が行き過ぎることがあります。大声で走り回ったりするようなときには、気づいた親が子供全員に、走りたいなら外へ行くように、と注意したりします。すべての大人がすべての子供の面倒を見る、これもニュージーランドらしい光景です。

最初の数日は、スキーができないほど雪が沢山積もったので、子供たちは山の中にポツンとあるロッジの周りで、数日かけて雪の洞窟を作ったりしていました。大きいお兄ちゃんも、息子たちの年齢の子も、3歳の子まで、みんなで協力して、時には交代で、順番に、またはみんなで、同じ“雪の洞窟を作る”という目標に向かって自分たちができることをしていました。やりたくない子はやらなくていいし、たくさん頑張りたい子はそうすればいい、それぞれの子供が自分で選択して参加する、しないを決めていきます。

ある子どもは、雪の洞窟でのパーティーを企画しました。参加したかったら名前を書いて、とお知らせを作って貼っておくと話題になり、その日はその話で持ち切りでした。子供たちのワクワクが伝わってきて、どの親も笑顔になってしまいます。その日の夜、予定通り子供だけでジュースとポップコーンでパーティーをしていました。そこに大人が入るのは、ナンセンスです。遠くから一応危なくないかだけ見守ります。ある子は洞窟の上からそりで勢いよく降りてこようとしていたので、それだけは注意しましたが、無事にけがもなく、寒中パーティーは大成功だったようです。

別の日、息子はお兄ちゃんたちに雪山歩きに連れて行ってもらっていました。天気がいい日に時間を決めて、トランシーバーをもって、食べ物と水筒をリュックに入れて、秘密の洞窟に連れて行ってもらったり、雪オオカミ(実際にはいませんが)を退治しに行くと言って出かけて行ったり。帰ってきたときの息子の満足そうな顔を見たら、本当にここに来て良かったと思わずにはいられません。

こんな風に、このスキー場では毎日、ニュージーランドならではの大自然の中で、いいじゃん、やっておいでよ!行ってきなよ!という周りの大人たちの暖かく見守る環境の中で、ここでしかできない大冒険を経験させてもらえています。

確かに、こんな大自然の中で、子供だけで遊ばせて、もしかしたちょっと危なくて心配になるようなことなのかもしれない、と思うこともあります。けれど他の大人たちも、ただ無責任に行ってこい、と言っているわけではありません。自然の厳しさや危なさを知っているからこそ、天気のいい日を選んだり、装備をしっかりして自分自身にの行動に責任をもつ、団体行動の時は仲間を思いやる、ということをみんなで教えています。だからこそ、子供が何かアイデアを出したときに、やっておいで、行っておいで、と背中を押してくれるような環境が出来上がっているのです。

このように子供にとってとても大切な、自立心や社会性、リスクマネージメントなど、親からしたら教えたいけど簡単ではない、人生にとって大切なことを周りから教えてもらえる環境がニュージーランドにあることを、私はとても嬉しく思っています。そして、ここで子育てできていることを、とてもありがたいな、と感じています。

水野 宏美

Hiromi Mizuno

  • 居住国 : ニュージーランド
  • 居住都市 : クライストチャーチ
  • 居住年数 : 15年
  • 子ども年齢 : 6歳
  • 教育環境 : 現地公立小学校

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