【イタリア】イタリアの小学校事情と日本との違い色々

息子は、2020年の6月8日まで現地の公立小学校に通っていました。
イタリアの小学校は5年生で終わります。

現在、息子は10歳10ヶ月ですが、今年の9月から公立中学校へ入学します。コロナウイルスの状況次第ですが、今のところマントヴァでは9月14日から始まる予定です。

それでは、まずマントヴァの小学校のシステムを少し説明します。

マントヴァでは小学校によって、週5日でそのうち2日だけ(曜日は学校に寄って違う)午後の授業がある所と週6日でお昼前に終わる所があります。
そして、昼食は給食費を払って学校で食べるか家に帰って食べるか選択できます。

共働きの家庭では、別料金を払い、Dopo scuola(ドーポスクオラ)という、放課後に子供を預かってくれるサービスを利用します。場所は学校内ですが、先生ではなく別に雇われた人が子ども達を見ます。一応、宿題をしてから遊ぶことになっている様ですが、強制はしないので、実際はその子次第の様です。

次に、どうやって学校を選んだかを書きます。

イタリアの小学校では、担任もクラスも5年間変わらず、使う教科書も先生によって違い、あまり意欲的でない先生も存在するので、親達は希望する小学校の説明会へ行ったり、新1年生の担任になる先生の評判を聞いたりして情報収集をします。

一般的には、住んでいる場所の近く、又は共働き家庭では祖父母の家の近くや職場の近くの小学校を選ぶ人達が多いです。
受け入れの優先順位は、
1、マントヴァ市内在住者
2、兄弟、姉妹が在籍している家庭
3、祖父母宅や職場が近い家庭
になります。

我が家も、その当時は別の場所に住んでいたので、近所の子ども達が通う小学校と、街の中心部にあって、甥っ子が通っていた小学校の2カ所の説明会へ行きました。

当時住んでいた家の近くの小学校は週6日で、小学校の建物もとても小さく、運動できるスペースも無いような学校でした。
ちなみに、その小学校は比較的近かったのですが、当時の我が家はちょうどマントヴァ市とその小学校のある市との境目に位置し、私達は近くに住んでいても市外在住者でした。

甥っ子が通っていた小学校は週5日で、すぐ裏に体育館があり、自宅から少し離れていたのですがマントヴァ市にあり、義妹も薦めてくれ、最終的にそちらに決めました。

続いて、息子の小学校の設備や授業などについて。

息子の通っていた小学校には、たまたま市営の体育館が隣接されていて、体育の時間に使用していましたが、イタリアの小学校には、日本の様に広い運動場、遊具、プール、体育館は常設されていません。
なので、親達は放課後に習い事として子ども達にスポーツをさせます。プールが無いので水泳授業もなく、音楽室も無いので音階や楽器の演奏の仕方も学ぶことはありません。
日本の小学校は、水泳も教えてくれて、楽器の演奏も教えてくれてすごい!の一言です。あ、家庭科も勿論ありません。

息子が通っていた小学校は、各学年が1〜2クラスしかなく、学校全体をまとめる主任の先生が子ども達全員のことを知っている様な、小ぢんまりとしてアットホームな小学校で、親の私達もこの小学校を選んで良かったと思っています。

息子の小学校では、担任がイタリア語、理科、社会、図工、音楽を教え、副担任が算数を教え、英語、体育、宗教の授業はそれぞれ違う先生が教えていました。宗教の授業は各家庭で子どもに受けさせるかどうか選べます。
私の友人の息子さんが通っている小学校では、算数も担任が教えているそうです。これも又、同じマントヴァ市内でも学校によって異なります。

イタリアと日本の小学校の違いを少し書いてみましたが、正直どちらが良いのかは分かりません。
日本の様に、小学校で色々なことを学べる機会があるのは子ども達にとっては良いのかもしれませんが、先生達の立場になって考えると、担任1人の負担が大き過ぎて先生達が忙殺されて教育の質が落ちてしまっては本末転倒の様な気もするし…

とにかく、イタリアの小学校は様々なことが、都市によって、学校によって、先生によって違います。
これが日本人の私にとって、一番驚いたことでした。

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