【オランダ】学校再開後、最初の1週間はどんな感じ?

オランダの小学校が部分的に再開し、今日で最初の1週目が終わりました。
娘は月・水(午前授業)・木の登校日グループなので、今日(木曜)が今週最後の授業日でした。

1週間を振り返ると、娘にとっても保護者にとっても、“ちょうど良い1週間”だったと感じます。
初日の月曜日は、これまでに失った教育活動をゆっくりと取り戻すために、スロースタートだったと感じました。15時までのフル登校でしたが、娘は「たくさん遊んだ」と言っていました。(無論、4歳グループは遊びメインなのですが。苦笑)

1日しっかりと15時頃まで学校にいることで、多くの人たちにとってこれまでの流れを取り戻しやすかったと思います。

また、子どもたちにもスケジュールの説明があったようで。
自分が何曜日に学校に来るグループなのかもきちんと説明された!と、娘は言っていました。
試しに今日の帰り、「明日は学校あるの?」と聞くと、
「明日はないよ、お母さん!!!(何言ってるの!)」
と、強めに母親としての自覚を持つように促されました。←

さて、学校再開は比較的スムーズでしたが、改善点がなかった訳ではありません。
月曜日に登校してからすぐ、学校から連絡が入りました。
「思いの外、登下校の動きがスムーズなので、グループの数を減らし、時間の間隔を短くします」
とのことでした。

もとは、10分間隔で、
8:20登校・14:50下校 のグループ
8:25登校・14:55下校 のグループ
8:30登校・15:00下校 のグループ
8:40登校・15:10下校 のグループ
に分かれていたのですが、

8:20登校・14:50下校 のグループ
8:25登校・14:55下校 のグループ
8:30登校・15:00下校 のグループ
と、グループの数を少なくすると同時に、各グループの間隔を5分短くすることになったそうです。
保護者がとても協力的であったため。と書かれていました。対応がはやーい。

そうして、5/11(月)から部分的に学校が再開されたオランダですが、このようなニュースもあります。

More than 50,000 children and two percent of the teachers do not go to school after reopening
「学校再開後、5万人以上の子供たちと教師の2%が再開後に学校に通っていない」
https://nos.nl/artikel/2333813-ruim-50-000-kinderen-en-twee-procent-van-de-leraren-na-heropening-niet-naar-school.html

学校再開後、全国の小学校の90%で「学校に来ない生徒」がいる。とのことです。
その数ざっと5万人。学校に行かない/行けない理由は様々です。
家族や兄弟に持病を持っているものがいるため、学校に行けない/行かない選択をしている。や、
今のところ感染を恐れて登校を見送っている。といったような理由もあります。

また、子どもたちだけではなく、教師全体約7,8000人の約2%にあたる1,500人が学校再開後も職場に戻っていない。ということです。

衛生的な対応としては、92%の小学校が、教育活動の中で、必要に応じてマスクや手袋を使用した。とも書かれています。

共働き世帯を支援するセンターには、学校再開に関して400件もの苦情があったのだとか。
学校によっては、午前中のみの再開を行なっているところもあり、そういった対応への不満や、兄弟が同じ登校日ではないことで、実質保護者は外に出られないような状況もあるとか。
まだまだ問題はたくさんありそうです。

昨日(水曜日)は午前中授業で帰宅した娘でしたが、その夜にまた学校から連絡が入りました。
その内容は、
「登下校の利用ルートを厳しく制限します」
といった内容でした。

娘の小学校は住宅地の一角にあります。
また、小学校は車道に面しており、その道路は公道です。
よって、朝は送迎の車が駐車されたり、その地域の方々が道の一部を駐車場として利用しています。

水曜日の連絡は、その学校前の道を完全に歩行者道路にします。というものでした。
理由は3つ。
・生徒や保護者が1.5mの距離を保とうとすると、車道に出なければいけなくなるから
・歩道を行き交う人々がお互いに距離を保てていないから
・流れが一方通行ではないことで、互いに接近することが多くなっているから

そのようなことが書かれていました。
恐らく、自治体からの「保護者や生徒の距離が1.5m保たれる状態で登下校がなされているか」という問いに対して、学校は“NO”と答えたのだと思います。

よって、自治体の判断により、学校前の車道は今日から歩行者専用になりました。
車で送り迎えをする保護者は、どこか別のところに駐車スペースを見つけて、学校まで徒歩でお越しください。とのことです。

また、送り迎えをするときに通るルートがより厳しいものになりました。
学年とクラスに応じて、

学校に向かう時はこの道のこのゾーンを通り、
このゾーンで1.5mの距離を保ちながら待って、
子どもと落ち合ったら、この道のこのゾーンを通って帰ってください

というような感じで、登下校に通るゾーンが細かく指定されました。

学校の指定するルートは、本来私たちが利用するルートではないので、ぐるっと遠回りをしなければいけなくなったのですが、人の流れが一方通行にまとめられ、スムーズでした。
つまり、反対方向から歩いて来る人がいないので、人の流れが一定方向でした。

また、車道の地面にはゴムテープでクラス名が書かれていて、
「私はこのゾーンに並ぶのだな」
ということが明確にわかりました。
きっと、これからも改善はなされると思いますが、学校は日々変化を加えています。

こういった細かい連絡も、学校の保護者全員が共通のアプリを持っていることで、一斉に何百人という保護者に連絡が伝わります。

とても効率よく、毎回、誰もが理解しやすような図も添えられています。
なんだか、こういう時のために考えられたようなアプリだな…と感じました。

とにかく、今週は状況に応じて様々な工夫がほどこされた1週間でした。
来週の予定は手元にありますが、再来週はどうなるのか。
学校はあるのか、いや、ないのか。
政府の発表とともに、学校からの連絡を待ちたいと思います!

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