《Special Report》西アフリカのブルキナファソからはじめまして

みなさま、はじめまして。
この度、新しくゲストライターとして仲間入りをしましたブルキナファソ在住の堀井あい子と申します。

2017年より、ブルキナファソの首都ワガドゥーグーというなんとも濁点の多い街に暮らしています。
これまでにザンビアで2年、ベナンで2年暮らし、ここブルキナファソでの生活も4年目となりました。
気づけば、アフリカでの生活は8年目を迎えます。

ここまで読んでくださった方の中には「え、ブルキナファソってどこ?」、「ペナンじゃなくて、ベナン!?」なんて、頭の中に「?」がいっぱい浮かんでいる方も多いのではないでしょうか。
ベナンもブルキナファソもアフリカ大陸の西側に位置する国です。公用語はどちらもフランス語です。

ブルキナファソってどんな国?

ブルキナファソは日本から飛行機でおよそ26時間、サハラ砂漠の少し南にある内陸の国です。近隣にはチョコレートで有名なガーナやサッカーで有名なセネガルなどの国があります。

世界で最も貧しい国のひとつで、国連開発計画(UNDP)による人間開発指数(HDI)は、189カ国中182位(2018年度)となっています。
ブルキナファソという国名は、現地語で「高潔の人々」を意味しています。その言葉通り、ここで出会うブルキナファソ人たちは穏やかでまじめ、あたたかい人たちが多い印象を受けます。

首都ワガドゥーグーの中心街

3〜4月はとても暑く、車の温度計では46℃や48℃という驚きの数字が表示されていました。今はマンゴーがおいしい季節で、ちょうど雨季に入ったところです(あぁ、雨漏りと停電が増えてしまう…)。

ここブルキナファソには、夫の仕事の都合で家族で生活しています。

ブルキナファソで暮らす家族を紹介!

◆夫……フランス語と英語を巧みにあやつり、途上国の教育に関わる仕事をしています。趣味は、現地で手に入る食材を使ったサバイバル料理とゲーム。大豆を使って、豆腐も納豆も作ってしまうほどの料理上手です。

◆長女(4歳)……生後3カ月からベナン、1歳2カ月からブルキナファソで暮らす生粋のアフリカ育ち。生後10カ月の時に、手首から生きたハエ(ヒトヒフバエ)の幼虫が出てくるなど、アフリカの洗礼もばっちり受けています。

◆次女(2歳)……生後4カ月からブルキナファソで暮らし、現地モシ族の言葉「モレ語」も理解しているらしい(?)。ただいまイヤイヤ期真っ只中の激しめ女子。グズる時は、日本でもアフリカでも床に寝そべるタイプ。

幼い子どもたちを抱えながらのブルキナファソ生活は、病気の不安や停電や断水が多い不安定なインフラなど、正直苦労は絶えません。
しかし、小さな子どもがいるからこそ感じられるブルキナファソ人のあたたかさに救われながら、日々の生活を送っています。

子どもにあたたかい社会

ベナンもブルキナファソも、子どもにとてもあたたかい社会です。
娘たちを連れて一歩外に出れば、すれ違う人が次々と声をかけてくれ、見ず知らずの人も手を差しのべて抱っこしてくれます。

ベナン人に抱っこされる長女(当時0歳)

娘たちが外であちこち走り回ったり、大声を出したりしても、白い目で見られることはなく、みんながあたたかい眼差しでほほえみかけてくれます。アフリカで暮らしている中で、これまで子どもを連れていることで肩身の狭い思いをしたことはありません。
日本とは文化も生活環境も大きく異なるブルキナファソですが、娘たちは現地の幼稚園に通っています。

長女の通う幼稚園

はじめの2年間は私立バイリンガル保育園(英語とフランス語)に通っていました。昨年9月から現地の私立幼稚園(フランス語)に通っています。

現在通っている幼稚園

現在の幼稚園に決めた理由は以下の通りです。

①家から近い(車で5分ほど)
②衛生・設備面がきちんと管理されている
③インターナショナルスクールやバイリンガル幼稚園に比べて学費が安い

ブルキナファソの公用語はフランス語なので、英語の幼稚園に通わせたい場合は、4歳から受入れ可能なインターナショナルスクールに通わせることになります。こちらは学費がとても高く、会社からの学費補助がない我が家には通わせることはできません。

現地の幼稚園の中には、キッチンにハエが大量発生していたり、壊れたボロボロのおもちゃしかなかったりと、衛生・設備的に私たちの基準に適う幼稚園の数は多くありません。

給食を用意するキッチンやトイレ、教室が衛生的であることを最優先にしたため、教育方針や教育目標による選択の余地はありませんでした。

アフリカ育ちのわりにデリケートな長女は、毎朝「行きたくないよ〜」と泣きついていました。少しずつ慣れてきたところでしたが、現在は新型コロナウイルスの影響により休園が続いています。
政府の休校措置が長期化していますが、「また幼稚園に行けるようになったらどんな反応を示すのかなぁ」と今からちょっぴり不安であり、楽しみでもあります。

幼稚園での1日の流れ

現在は休園中ですが、通常のタイムスケジュールはこちらです。

  • 7:30 登園、お庭で少しあそぶ
  • 8:00 教室でワーク(アルファベットや数字など)
  • 10:00 おやつ
  • 12:00 給食(希望者はお弁当持参もOK)
  • 13:30-15:00 お昼寝
  • 15:30 おやつ
  • 16:00- アクティビティー(ダンスやゲーム、楽器など)
  • 18:00  閉園

アクティビティーの時間には、お絵かきや工作をしたり、「ジャンベ」と呼ばれる西アフリカの太鼓をみんなで叩いて踊ったりします。とはいえ、長女はなかなか幼稚園に慣れず、いつも15時には迎えに行っていたので、あまりアクティビティーには参加できていません。

次女も保育園デビュー

長女の通う幼稚園には、2階部分に“crèche(クレッシュ)”と呼ばれる3歳以下の子どもを預かる保育園があります。
ブルキナファソには公園や児童センターがなく、一緒に遊べるお友達もいないので、昨年12月から次女もそちらへ通わせることにしました。

保育園の入り口にて

午前中だけの半日保育ですが、人見知りの長女とは打って変わり、次女は毎日楽しんでお友達と遊んでいました(こちらも現在は休園中)。

次回から、ブルキナファソの幼稚園事情や現地で私が感じたことについて、もう少しくわしくお話をしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願いします。

最後まで読んでくださり、ばーるか!(現地モレ語で「ありがとう」)

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