【シンガポール】待ちに待った初登校

6月3日。
その日は私たちがシンガポールに来てから、待ちに待っていた日でした。

6月1日で、シンガポールのサーキッドブレーカー(新型コロナウイルスの影響による自粛政策)は終わり、徐々に日常生活に戻るため、6月2日からシンガポール保健省の定めた基準によるフェーズ1という段階に突入しました。

とはいっても、小売店はまだ休業中、公園の遊具も使えず、在宅勤務推奨なのでほとんど状況は変わりません。
でも、隔週でありながら学校生活が始まるのです。これは子どもたちにとって大きな変化です。
(卒業年の学生だけは毎日通えますが、それ以外の生徒は隔週の登校です)

学校生活が始まる前に、学校に関わるすべての人は新型コロナの検査を受けました。先生はもちろん、清掃会社の社員にいたるまで全員です。
学校の中には、生徒と先生以外は、たとえ両親であっても入れません。

市内の感染者も、数えるほどしかいなくなっていたこともありますが、このような教育現場に対する政府や学校の対応のおかげで、新型コロナに関して学校生活が始まることへの不安は、あまりありませんでした。

いよいよ始まる学校生活。
もちろん楽しみですが、私は数日前から早起きできるかどうか、娘は友達とうまくやっていけるか、英語の環境の中で自分の言いたいことを言えるだろうかといった不安が、大きかった気がします。
しかし娘はというと、そんな心配はひとかけらも見せず、「早く学校が始まらないかな。」というのが口癖になるほど、ずっと楽しみにしていました。

前日に娘と一緒に学校の準備をしましたが、すべての持ち物を入れても驚くほどに軽いリュック。事前に先生に言われていた持ち物は、水筒、予備のマスク、カーディガン。必要ならお弁当、筆箱。
日本にいたときは毎日、各教科ごとの教科書とノートを持参して、ふらふらしながら登校していたので、私は何かを入れ忘れているのではないかと不安になるほどでした。
筆箱が絶対に必要ではないとはどういうことなんだろうと思いながら、念のため筆箱を準備して眠りにつきました。

初登校当日、緊張からか6時にセットした目覚ましよりも前に目が覚めた私。
娘は意気揚々とバスに乗り込み念願の学校に向かったのでした。

娘のいない家で主人と弟とソワソワしながら過ごす初日。
初めは両親を独り占めできて楽しそうだった弟もお昼を過ぎると、あとどれくらいでお姉ちゃん帰ってくるの?と暇を持て余しています。
長い一日(私たちにとっては?)が終わり、15時30分にスクールバスが到着。

我が家から学校までの車での移動時間は10分ほどですが、スクールバスはいろいろなコンドミニアムを経由してから帰ってくるので、30分ほどかかります。
娘は長いバス移動に疲れているように見えましたが、楽しかったと笑顔で帰宅しました。

帰ったら私と主人からの質問攻めです。
娘曰く、教室内では、通常は4人ほどで座っている丸テーブルはソーシャルディスタンスを保つために2人ずつ座り、1人ずつホワイトボードを渡され、各テーブルに置かれたペン立てから自由にペンを選んで使うそうです。

休み時間はソーシャルディスタンスを守りながら側転をして遊んだらしく。。
マスクをしたまま灼熱の校庭で側転とは、聞いただけで汗がでそうだけれど、
お友達と、言葉は通じなくても一緒に楽しめて体を動かせてよかったです。

授業で分からないことは、クラスにいる日本人のお友達が訳してくれたり、ジェスチャーで会話してなんとなくは理解できたとのこと。

こうして3か月間待ちに待った学校の初日を終えました。

「一日行ったらちょっと慣れたから、明日はもう少し話せそうな気がする」といって眠りについた娘。
新しい場所に飛び込んでいくことをこんなにも楽しんでいる娘を見て、羨ましくもなり誇らしくも思いました。

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