【オランダ】オランダ全体で取り組む”子ども読書習慣”

今月の2日からオランダでは”kinderboekenweek”と言って、日本語にすると”子ども読書週間”と呼ばれるような週間が始まりました。
実はこの”子ども読書週間”というのは結構大切なイベントとしてオランダの教育現場では扱われているそうです。

最初は「名ばかりの読書週間だろう…」と思っていたのですが、きちんと学校のカレンダーにも登録されていて、担任からはこの週間の間、毎日どのようなイベントがあるか。ということを知らされました。

まさにこの”子ども読書週間”の始まりとなる2日(水)、娘は体調不良で学校を休んだのですが。笑
その前の週には、
「2日は、自宅から子どもたちのお気に入りの本を持ってきてください。言語は問いません」
という連絡が入っていました。

ちょうど娘が学校を休んだ前日に、担任とちょこっと話をしたのですが、
「前年度はオランダ語を話さない子たちが2名いたけれど、その子たちは自分の母国語にあたる言語の本を持ってきて、彼らなりに紹介していたのよ」
と、教えてくれました。

…ということで、前日から娘は「明日は日本語の本を持って行こう!」と張りきっていたのですが、結局、体調を崩し、学校をお休みすることになってしまったのでした。

ちなみに欠席連絡は朝アプリで”欠席”を押して、その理由を添えるだけで完了。
とても簡単でした。

この”子ども読書週間”、今年のテーマは、
“travel with us!”という感じで、乗り物とか旅行とか、そういったテーマです。
オランダ国内の様々な場所でこのテーマにちなんだイベントが平日でも開催されたりして、子どもたちは放課後、各所で開催されるイベントに参加することもできます。

とにかく、私が住む地域では、イベントに対して結構本気だな…と感じます。(学校外のイベントの取り組み具合に地域差はあるかもしれませんが)

まず、デン・ハーグの公立図書館であったイベント。

これは、”kindertaalfestival”だったので、本ではなく言語のイベントではありましたが、参加費は無料で、ペンをもらったり、ゲームに参加したり、クラフトをさせてもらったり、ステッカーを集めたらバッヂがもらえたり…と無料で、とても楽しめました。イベント名は違うものの、読書週間と全く関係がないものではなさそうでした。

それから、先週の金曜日の放課後は各家庭から売りたい本があれば、本に値段を設定して(€2まで)学校に持ってくると、それを誰かが買って、そのお金が学校に回収され、そのお金が本を読むことにハンディキャップがある子どもたちのための活動費として使われる…という、催しが開催されました。
私が行ったのが少し遅かったので、ほとんど本はなかったのですが。笑
娘は左の2冊が欲しいと言ったので、購入しました。

あとで連絡がきましたが、このイベントの収益金は€800になったそうです。
こういう取り組みはとても素敵です。

…さて、その帰りに本屋さんへ行くと、すっかりいつもと違う雰囲気。

いつも行っている本屋さんが違う雰囲気だと、何となく新鮮な気持ちになります。

それから、今日は”乗り物”にちなんでか、パイロットをされている、ある保護者の方が娘のクラスに来て、飛行機や仕事の話をしてくれたそうです。
学校から送られてきた写真にはみんなが座ってパイロットパパの話を聞く様子が。

このあとの写真では、子どもたちが飛行機のおもちゃやプラモデルを持っている様子や、飛行機の音とともにみんなで飛行する真似をする動画などがありました。

日本でも”読書週間”が実はあるのですが、すっかり名ばかりです。
しかもそういった”名ばかりの週間”なるものが実は多いことに気がつきます。
ひょっとすると名ばかりの週間の数を減らして、本当に必要なものだけにし、
学校現場がきちんと取り組むことができれば、本当の学びがあるんじゃないかなぁ。と思ったりもします。

ちなみに、この”子ども読書週間”は2日~13日まで続きます。
8日は、希望するクラスの保護者がクラスに来て、自分の仕事と乗り物の関係について話をしに来て良い日になっています。私は所用があって行けませんが「是非話をしたい人は担任まで!」というメッセージがついていました。

10日は、上級学年の子たちが下級生のクラスに来て本を読んでくれるそうです。
11日は、”子ども読書週間”が終わる前日。生徒全体が体育館に集まり、この週間の最後をパーティーで終わろう!という日だそうです。

娘のクラスの子たちはまだほとんどが字を読めないのですが、上級生の子たちには、学校で”reading competition(本読み大会)”なるものが開催されるそうです。

また、学校近くにある本屋さんでこの”子ども読書週間”の期間中に本を買い、そのレシートを学校に持参すると、学校が図書を購入する時に割引を受けられるらしく。
「レシートを持ってきて、学校の図書館をもっと本でいっぱいにしよう!」
というメッセージが添えられていました。

…とにかく、娘の学校はこの”子ども読書週間”をとても大切にしているらしく。
学校全体がこの週間のために一丸となっている感じがとても伝わってきます。

我が家も今週は周辺地域で開催されるイベントに参加していきたいと思います!

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