【オランダ】入学2週間前…小学校から連絡は…ない!

さて、娘が小学校に入学するまで残すところあと約2週間となりました…が、小学校から何も連絡はありません。笑

いや、厳密に言うと、夏休みに入る前(7月中旬)にメールが届き、2019-2020年度の”学校のしおり”がPDFで添付されていました。
“学校のしおり”がPDFであることに、私はたいそう感動しました。
…そう、学校に関する書類を必ず紙に印刷しなければいけない理由なんてないと私も思います。この時代にエコへの大逆行。データで確認しようぜ。の流れ。

ひょっとすると、私以外の家庭には郵送されているのか?
いや、そんな感じもしない…

現職教員の頃、担任を持つ年度が始まる前の年度の3月は、入学のしおりだの、配布物だの、印刷しては封筒に入れる作業に時間を取られていました。

オランダでは夏休みに教員は学校に一切来ないそうです。
(私自身が去年の夏に下見に来た時も、全ての学校から「開いてないです」と言われました)

もう、それで良いじゃん。と思います。 ほとんど捨てられる、もしくは二度と開かれることのないような書類の多くを封筒詰めするなんて・・・
そして、忙しさのまま新学期に流れ込むのではなく、しっかり休んで、しっかり立ち止まって、様々なことに思いを馳せながら、新たに始まる1年を想像すべきだと思います。
人の脳には余白がなければ、良いアイデアなど浮かんでこないと思うのです。

さて、9/2は新学期の始まり、つまり9/2は入学式になる訳ですが、入学式はありません。恐らく8/30(金)に、「9/2(月)は○時に来てね!」という連絡もこないはずです。 …だって誰もいないんだもの。←

私が思うに保護者は自ら学校のしおりを読んで、他の人から情報を集めて、まぁ8:20くらいだろう。みたいな感じで子どもを学校に連れてくるはずです。
新入生に関しては、初日であれば多少遅れても何も言われなさそう…いや、そうでもないか?

しかし、翌日の9/3(火)からはきっと厳しいはず。
この国は保護者/養育者が子どもから教育を受ける権利を奪うことにとても厳しい国のようで。通院のための遅刻や、理由のない欠席は、厳しく問われる…ということも聞いたことがあります。学校による部分もあるとは思いますが。

…ちなみに遅刻連絡や欠席連絡は全て学校のHPやアプリから。娘の学校においては電話連絡はしないで。とのこと。教頭や教員が、遅刻欠席連絡を毎日電話で受けるような文化はないのだろうか…

さて、あまりにも何も連絡がないので、知り合いの人に、
「何か買っておかないといけないものってないのかな?」と聞くと、
「お弁当箱?10:30のスナックのタッパー?あとは水筒?それくらいじゃない?」とのこと。

「筆箱とか、絵の具セットとか、ノートとか…は?」と聞くと、
「そういうのはオランダの小学校には全部あるから、いらないと思うよ」とのこと。

……マジで何もいらん…???!?!?
ということで、娘が小学校入学を迎える訳ですが、私はお気楽です。

ただ、考えてみれば持ち物に差がないって良いな。と思います。
「学校に行けばある」というのはとても楽だし、経済格差も必要以上に見えません。もちろん、そういったものを揃えるのが楽しみというのもあるかもしれませんが。
「○○ちゃんが××を持ってて~」みたいな会話も、そもそも比べる持ち物が少なければ、会話が発生する頻度も減るような…。 持ち物でマウンティングする以上に育つべき心があるはず。

考えてみれば、オランダの小学校にはほぼ宿題がないそうで(高学年になると増えるとは聞いていますが)、「家でも学習ができるように」という配慮がそこまでないのかも。

いわゆる、ランドセルいった高価な”入学準備品”で回る大きな市場もなく。
要は、「新しい持ち物で気持ち新たに!」という感覚がないのかな。とも思います。もちろん本屋や、雑貨屋に行けばそういうコーナーも見かけるのですが。やっぱり日本ほど品揃えがあるような感じもしないし。(そもそも必要なものがそんなにないからか…)
そういうことに価値を置かないところがオランダなのかもしれません。

それを「何か寂しい、物足りない」という日本人もいて当然。私の中にもそういう気持ちが少なからずあるので。
ただ、子どもが学校に馴染めるか。などの憂いがある中で、持ち物にまで気を配らなくて良いのはとてもストレスフリーだな。と思います。あれこれ揃えないと…と余計なことを考えなくて良いので、気持ちが穏やかです。
ひょっとして、そういう意味での配慮なのか…?

いや、オランダ人、そこまで考えてないか~…?

and more...